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2017年02月20日

おしゃれでかわいい子供用水筒の比較・使い勝手は?(コップ付き水筒2)



今回は、候補を比較して購入した結果です。

前記事の理由により条件は、保冷・保温機能に加えてスポーツドリンク対応に絞ります。
冷たいものは直飲み、温かいものは火傷せずに飲めるようカップ付きの2タイプの飲み口が付属されているものにします。
容量は、小学生高学年に丁度良い1リットルサイズで探します。

今回リストアップするのは女児向けですが、各社同じシリーズで男児向けの柄もあります。
ポーチのプリント柄が違うだけで中身や性能に違いはありませんので、男児向けを探している方は機能面のみ参考にしてください。

私が使うものではないので、選考には子供の趣味趣向がバリバリ入ります。
デザインは子供が、私は価格、性能、メンテナンス性などをチェックします。

子供用の水筒は、サーモス、象印、タイガーが定番です。
この3社の商品を買っておけば外れは無いでしょう。

同じ子供用水筒のカテゴリーで、どのメーカーが勝っているか?
そこんとこを機能比較して行きます。


サーモスのカップ付き水筒


サーモスは、真空断熱魔法瓶のパイオニアです。
ドイツのTHERMOS(テルモス)社がガラス製真空魔法瓶の商品化に成功し、1904年に生産を開始しています。
これが世界初の量産型真空断熱魔法瓶になります。

因みにテルモスというのは、ギリシャ語の「暑熱・夏」という意味で、THERMOSを英語読みするとサーモスとなるそうです。
へぇ〜ですね。

今回調べて知ったのですが、サーモスって日本企業の完全子会社なんですね〜。
完全な海外メーカーだと思ってました。

大陽日酸株式会社(旧・日本酸素株式会社)という日本企業が世界で初めて高真空ステンレス製魔法瓶を開発しました。
1989年にイギリス、アメリカ、カナダのサーモス各社が傘下に入り、日本酸素は世界最大の魔法瓶メーカーになります。
THERMOSブランドを使うようになったのは、ここからだそうです。


サーモスのコップ付き2ウェイタイプのラインナップは、0.5L、0.6L、0.8L、1.0Lです。
0.6L以下は、小さい子向けデザインです。
サーモスの2ウェイタイプは、スポーツドリンク対応との記載はありませんが、入れても大丈夫と公式のQAに書かれています。

容量(L):1.0 
保温効力:6時間で77度以上 / 24時間で55度以上
保冷効力(6時間):9度以下(キャップユニット使用時)
口径(約cm):4.4
中せんの種類:FFR中せん
本体寸法(約cm)(ポーチを含まず)中せん使用時:幅8.5×奥行9.5×高さ27.5
本体寸法(約cm)(ポーチを含まず)キャップユニット使用時:幅8.5×奥行9×高さ28
本体重量(約kg):0.5

(特徴)
ワンタッチでオープンするキャップユニット。
不意に開かないようロックリング付きです。
中せんは、注ぎやすく洗いやすいフルオープン型。

3メーカーの中では、1番高さが抑えられています。
ポーチ内の水筒本体にも、ポーチと同じテイストの別柄がプリントされています。

世界初魔法瓶メーカーの余裕でしょうか、シンプルな性能で勝負しています。
サーモスが好きな方、多いですよね。
私も初めてマグタイプの水筒使った時は、温度保持力スゲー!と思いました。


象印のカップ付き水筒


象印マホービンの名称からも解るように、魔法瓶で大きくなったメーカーです。
象印が最初に魔法瓶を販売したのは1948年です。

タイガーが1923年創業で魔法瓶の製造販売をしていますので、象印の方が後発と思われがちですが、象印の前身である市川兄弟商会(1918年創業)で魔法瓶の中瓶を制作しているので魔法瓶部品の製造販売会社としてはタイガーより歴史があります。
会社としてはね・・・詳しくは後ほどタイガーの項目で。

タイガー魔法瓶のトラに対抗して、1961年にトラをも倒す力のある象マークの象印に社名変更したと言われています。
昔からライバル関係だったんですね〜。

象印の水筒は、ステンレス真空2重構造です。
1978年にオールステンレス製真空二重構造魔法瓶が、ある国内メーカーからガラス製魔法瓶の倍くらいの値段で発売されたそうです。
当時業界トップだった象印は、ガラス製魔法瓶のシェアが食われると感じ、独自技術による真空ステンレス魔法瓶の開発に乗り出します。
1981年、2年半を掛けてステンレス携帯用魔法瓶の商品化に成功します。
この技術が今のシリーズにも受け継がれているようです。

とっても歴史を感じる話です。
そういや象のマークのガラス魔法瓶、ばぁちゃん家にあったなぁ〜。

象印のコップ付きタイプは、0.45L、0.6L、0.8L、1.0Lがあります。
0.45Lと0.6Lに小さい子用デザインがあります。

TUFF SP-JA10という新型(デザイン違い)が3月上旬に発売予定です。
今回は旧型のTUFF SP-HB10での比較ですが、恐らく基本的性能に変化は無いと思います。

実容量(L):1.03
口径(約cm):5
保温能力:6時間後79℃以上 / 24時間後58℃以上
保冷能力:4℃の冷水が6時間後8℃以下
本体寸法 幅x奥行x高さ(約cm)(ポーチ込)ダイレクト時:幅10.5×奥行11×高さ31
本体寸法 幅x奥行x高さ(約cm)(ポーチ込)コップ時:幅10.5×奥行10×高さ29
本体質量(約kg)(ポーチ込):0.5

(特徴)
口のフチに樹脂カバーが付いていたり、内部に2層のフッ素コートが施されていたりと、塩分による錆対策は万全です。
コップ型の蓋を閉める際に、カチッと閉ったクリック感があり締め忘れミスを防げます。

ワンタッチオープンせんでフタが開き、エアーベント構造飲み口で空気の通り道があり飲みやすくなっています。
不意に開かないようロックも付いています。

日本製らしい細かな気遣いがある仕様です。
蓋ユニットを外した時に、口が5cmあり3メーカの中で1番広く、掃除しやすくなっています。
象印だけサイズがポーチ込みとなっていますので、ポーチ無しの本体サイズが解りません。
ポーチ内の水筒本体外側にも、ポーチと同デザイン柄がプリントされています。


タイガーのカップ付き水筒


日本の魔法瓶会社として、象印と双璧を成すメーカーです。
象印と同じく、魔法瓶で大きくなった企業です。

象印の説明に「1918年に象印の前身会社が魔法瓶中瓶の製造販売を始めた」と書きましたが、1923年創業のタイガーも、実は1918年から中瓶製造販売を内職で始めています。
企業として魔法瓶の中瓶製造販売を始めたのは象印が先ですが、タイガーも内職時代を含めれば、象印と同じ1918年に製造販売を開始している事から、実際は同じ年から水筒部品に関わっている事になります。

1918年当時、魔法瓶は部品を下請けが作り親会社がそれを集めて製品化するといった形が多かったようです。
そうした関連企業が多い中、タイガーと象印は、叩き上げの技術で生き残った会社です。
この2社が競い合う事で、良いモノが生み出されていったのでしょう。

関東大震災の際、問屋にあったガラス魔法瓶の中で虎印魔法瓶だけが1本も割れなかったとか。
この話から、割れ難さのタイガーと言われた時代があったようです。

タイガーも真空層と呼ばれる真空断熱構造を使っています。
他社と違うのは、真空層の中に輻射熱を抑える金属箔が挟まれている事です。
これにより、他社より保温能力があるかというとそうでもなく、カタログ上は同程度の能力に止まっています。

タイガーの2WAYボトルは、0.6L、0.5L、1.0Lのサイズがあります。
0.6Lは、小さい子用デザインです。

SAHARA 2WAY MBO-F100という新型(デザイン違い)が2月21日に発売予定です。
今回は旧型のSAHARA 2WAY MBO-E100での比較ですが、基本的な構造や機能は旧型と変わりません。

実容量コップ中せん使用:1.0L
実容量キャップユニット使用:1.05L
保温効力:6時間79度以上 / 24時間57度以上
保冷効力:6時間8度以下
サイズコップ中せん使用(ポーチ含まない):幅8.4x奥行9.5x高さ28.2
サイズコップ中せん使用(ポーチ含まない):幅8.4x奥行8.5x高さ29.5
本体質量(約)コップ中せん使用(ポーチ含む):0.51kg
本体質量(約)キャップユニット使用(ポーチ含む):0.50kg
口径(約):4.1cm

(特徴)
ボトル内面のなめらかで光沢のあるスーパークリーン加工により、汚れやニオイがつきにくくなっています。
ポーチ底部にハードな樹脂製の強ゾコが採用されています。
樹脂製の底付きポーチでありながら洗濯機での洗えます。
ポーチに丈夫なYKK製ファスナー採用。

ステンレスボトル本体底部にレーザー溶接を施し、本体のコンパクト化と軽量化を実現。
キャップユニット時は、ワンプッシュオープンができ、不意に開かないよう安全ロックも付いています。

こちらも日本製らしく、細かな気遣いがある仕様です。
3メーカーの中では、1番口が狭いです。
他社と違い、ポーチ内の水筒本体外側には柄が無く、ステンレス素材のままです。


3メーカーの機能を比較すると・・・


正直なところ、どのメーカーの水筒もほぼ同じ性能で、スペック表から読み取れる機能の違いは大きくはありません。
宣伝文句が凄いけど、スペックを見比べると他社と変わらないよね?となります。

あとは、値段です。
実売価格は、サーモスが3,000円前後、象印が3,500円前後、タイガーが3,000円前後です。
(旧型は在庫が少なくなってくると、値段が変動する可能性があります)
象印が少し高いですが、他には無い2層フッ素コートの値段分といったところ。

象印もタイガーも、2017年の2月〜3月に新型(デザインのみ変更したもの)を発売します。
予約価格は5,000円前後ですが、数カ月経てばどれも3,000円前後に落ち着くでしょう。
サーモスは、追加デザインが2017年1月に発売されていますが、旧デザインも併売です。

性能と金額が横並びなので、どれを買っても良いと思います。
敢えて各社の特徴を言うなら、「縦の大きさがやや小さいサーモス」「口が広くて内部フッ素加工の象印」「強ゾコポーチのタイガー」という感じでしょうか。


子供が選んだのはコレ!


子供に性能の違いを簡単に説明しましたが「大差ないから、どれを選んでも良いよ!」と言ったところ、選ばれたのがコレ。
購入した水筒画像

タイガーのサハラ(SAHARA)2WAY MBO-E100ブルーフラワーです。
子供曰く「子供っぽ過ぎないくて、好きなデザイン」だそうです(笑)
奥さんの好みでは無いらしく「えぇ〜?」と言っていましたが、子供の希望を通しました。
親子でも趣味は、違いますね・・・

購入時は、税込3,100円でした。
新型MBO-F100と旧型MBO-E100の違いは、ポーチデザインだけで、性能は全く同じです。

実際の製品を見て、太いとは感じませんでしたが、高さがあると感じました。
2Lペットボトルの縦サイズが約30cm、それとほぼ同じ高さです。

良いと思ったっのは、ポーチの「強ゾコ」です。
子供はガンガン周囲にぶつけますし、ところ構わず置きます。
ボトルの下回りが硬いプラスチックに覆われているので、ぶつけても本体底部をへこませずに済みそうです。
柔軟性があって、手で曲げられる硬過ぎない底です。
男児は物の扱いが乱暴なので、強ゾコはオススメ。
強ゾコ画像

1つ気になる部分は、シリコンゴムのパッキンです。
掃除をするためキャップユニットを分解したところ、凄く小さいパッキンが1つありました。
不注意で無くしそうです。

先日、子供が1日水筒を持って歩く学校行事がありました。
少し温かいお茶を入れ、カップ蓋装備で持って行きました。
帰ってから使い勝手を聞くと「大きさも気にならないし、重さも全然大丈夫、カップが使いやすかった」と言ってました。
突然蓋が外れる事もなかったとの事です。
子供が満足しているので、買って良かった商品と言えるでしょう。

「結局デザインの好みかよ!」と言われそうですが、2ウェイタイプは選択肢がありません。
価格と性能のバランスによって現状スペックに落ち着くのか、各社性能が横並びです。
デザインは、各社違いますので好みは分かれると思います。

ポーチを外すと柄が無くシンプルなので、中学になっても使ってくれるかな・・・
水筒本体は、ステンレス素材むき出しなので、大人が持っても恥ずかしくありません。
ポーチが無いと手掛かりがありませんが、大人なら素手で持てる太さです。

暖かくなってくると遠足や運動会などイベント需要が出てきます。
人気のデザインから売れて行きますので、子供用水筒の購入を検討されている方は、売れ切れる前に買っておいた方が良いでしょう。

象印とタイガーの旧デザイン水筒に関しては、既に生産終了しています。
市場にある在庫限りになりますので、欲しい方はお早めに!

posted by ユージュー at 03:39 | Comment(0) | 子供用グッズ 水筒