今回は、中華鍋に使う中華お玉の空焼き方法です。
と言っても、焼くだけですけどね・・・
中華鍋を使っている方は、中華ヘラか中華お玉を使われている方が多いと思います。
私も10年前に中華鍋を購入した時、一緒に買った鉄の中華ヘラを使ってます。
若林工業 鉄中華ヘラ 小
10年ヘラを使ってきて感じるのは、炒め物には良いけどチャーハンには向いてないって事。
チャーハンを作る時は、絶対中華お玉の方が作りやすいです。
お玉はフチを利用して米を切りやすいのもありますが、塊になった米を丸い背中で押すことによってバラけさせ易くなります。
お玉の方がご飯をほぐしてパラパラにしやすいんですよ。
中華ヘラでも出来ない事はありませんが、ちょっと大変です。
逆に、炒め物は中華お玉だとやりづらく、中華ヘラが使いやすいです。
チャーハン用に、ホームセンターに行って鉄製の中華お玉を買ってきました。
中華鍋が27cmですが、お玉は中サイズを買いました。
メーカーによって、長さが微妙に違いますが、中サイズは柄が34cmのものが多いです。
小サイズだとチャーハンを盛るのに少し小さい感じです。
お持ちの中華鍋サイズによって、お玉のサイズを決めてください。
私は中華ヘラは短めでも良いけど、お玉は長めの方が使いやすいです。
ヘラは先を使うので短めでも良いですが、お玉はフチや中心を使うので長い方が好きです。
あくまでも私の場合なので、お好みの長さをどうぞ。
中華鍋のハンドルと同じくらいの長さにするのが一般的だと思います。
27cmの中華鍋なら小サイズの方がバランスが取れる気もします。
こちらは、10年物の27cm中華鍋(北京鍋)に中華お玉(中サイズ)を入れた感じです。
中華鍋に比べ、お玉が少し大きめで柄も長めです。
中華鍋が鉄の場合、ヘラやお玉も同じ鉄にするのが基本です。
ステンレス製もありますが、ステンレスは鉄より硬いので手荒に扱うと中華鍋の表面に傷が付く事があります。
鍋に平気でスチールたわしを使える方は、ステンレスで良いです。
中華屋さんでもステンレスお玉が使われています。
ステンレス製お玉の方が、錆びないし軽いし扱いやすいですよ!
ステンレスは少し高いですが、それだけの価値はあります。
オススメはステンレス製ですが、私は錆びても洗えば良いので安価な鉄製を使ってます(泣)
傷が嫌な方は、木製か竹製のヘラで何とかしましょう。
天然木なら鍋に絶対傷が付きません。
プラスチック製は、耐熱温度が低いので融ける可能性がありますのでオススメしません。
防サビ剤は何なのか?山田工業所に聞いてみた
中華鍋や鉄製のヘラ、お玉には錆止め剤が塗られています。
錆止め剤をネットで調べましたが、具体的な薬剤か何なのか解りませんでした。
空焼きしたり、野菜くずを炒めて錆止めを焼き切るという事はあちこちに書いてありますが、錆止め剤の正体が書かれているサイトは見つかりませんでした。
そこで、中華鍋で有名な山田工業所に聞いてみました。
「錆止め剤として使われているのは、ワニス(仮漆)というもので、木材に塗られるものと同じ」との事です。
ワニスは、木材の表面を保護するために塗るものです。
木材に艶を出すために塗る、あのニスです。
ニスの語源は、英語の「Varnish」が日本語になった時に「ワニス」と呼ばれた事からです。
「ワニス」を略して「ニス」と呼ばれるようになりました。
調理器具に使われるので、焼き切らずに使用しても危険な量は塗られていないと思われます。
「過剰に摂取しない限り、体に影響を及ぼすことはない」との返答もいただきました。
大丈夫だとしても、摂取したくないですよね・・・
山田工業所に限らず、多くのメーカーが空焼きして防サビ剤を焼き切ってから料理に使うよう注意しています。
錆止め剤が塗布されている鉄の調理器具は、必ず空焼きしましょう。
最近の鉄製調理器具には、錆止めを兼ねたシリコン樹脂塗装されたものがあります。
シリコン樹脂塗装されたものは、錆止めニスの焼き切りが必要がありません。
調理しているうちに自然に取れていくので、買ってきて直ぐに使い始められます。
食品衛生法の規格に適合したシリコン樹脂らしく、体内に入っても吸収されずに排出されるとの事です。
人体に無害らしいですが、これもあまり体内に入れたくないと感じるのは私だけでしょうか。
シリコン樹脂の皮膜が取れてくると、錆びてくるようです。
最初から鍋をガンガンに焼いて、錆止めニスを焼き切ると同時に酸化被膜(黒錆び)を付けて錆びにくくした方が楽な気もします。
そもそも錆止め剤が付いていない鉄鍋も存在しています。
シールが貼られて錆びないようになっていて、はがせば直ぐに使えるものもあります。
購入した商品の説明書を良く読んで適切な処理をしてください。
空焼きはカセットコンロかガスバーナーで
中華お玉を焼く手順は、中華鍋などと同じです。
洗剤で洗って乾かし、コンロで焼いて錆止めを焼き切り、冷めたら洗って、油を馴染ませる。
家庭用のガスコンロには、SIセンサーという邪魔な温度センサーが付いているので、錆止めを焼き切るのに時間が掛かります。
カセットコンロかガスバーナーを使ってください。
カセットコンロではなく、ガスバーナーの方が早く空焼きができます。
カセットガスを取り付けられるガスバーナーがオススメです。
アウトドア用でも構いませんが、着火スイッチが無いと面倒です。
ガスバーナーは、刺身や寿司を買ってきて、炙りにするのにも使えます。
炙り、美味しいですよ!
お玉の部分のみ焼くようにしてください。
柄の部分は、焼かなくて大丈夫です。
変化が解りますでしょうか?
錆止めを焼き切ると黒い色が無くなり、このような色になります。
油ならしする際は、中華鍋などに油を入れて少し熱します。
その油をお玉ですくってやれば油なじみできます。
この時、煙が出るほど油の温度を上げると、油が焦げて黒い染みがお玉に付いてしまいます。
油がヤニのようにベタベタになる事もあります。
その場合は、ガスバーナーを使い鉄に染みた油を焼き切ってください。
カセットコンロだと焼き切るのに時間が掛かりますので、ガスバーナーがオススメです。
バーナーで焼くと焦げがスッと消えていきます。
お玉を使った後は
お玉は中華鍋と違い、直接火にかけて熱しないので、食材によってはくっつくと思います。
お玉自体がよく油馴染みしていれば、くっつきません。
中華鍋と同じで洗剤で洗うと油が取れてしまいますので、本当はお湯か水を流してササラやタワシで洗うのが良いです。
うちは、気にせず洗剤で洗ってます。
空焼きによって酸化被膜がつき、油を薄く塗る事により完璧に錆びない状態を維持できますが、洗剤を使ってもそれほど錆びません。
初めて使ってから数回は油馴染みさせるため、使い終わった後に油を塗りましたが、その後は面倒なので油を塗っていません。
水分は錆の原因になるので、きっちり乾かしてからしまった方が良いと思います。
チャーハンなどを作る際に米が少し付きますが、鍋に叩きつければ落ちます。
ガンっと叩きつけられるのは、鉄の良いところですね。
鉄の調理器具で、美味しいチャーハンを作りましょう!