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2016年08月03日

(電ドラ3)ドライバービット・ドリルビットの種類と選び方



ネジ締めとドリルができる1台2役の「リョービ CDD-1020」という電動ドリルドライバーを購入しました。
次に用意するのは、取り付けるビット類です。

ドライバービットについて


CDD-1020に、おまけで付いてくるドライバービットだけでは、長さや強度が足りないので、ビットは別で購入します。
すぐ使いたい場合は付属のもので良いですが、直ぐに他のサイズが欲しくなると思います。

意外に思われるかもしれませんが、ドライバービットは消耗品です。

消耗品と言うと、すぐダメになりそうな印象を受けますが、そこまで早くダメになるものでは無いのでご安心ください。
きちんとしたメーカーのドライバービットなら、長く使えます。

趣味程度で時々使う程度なら、5年以上は持つと思います。
ただし、硬い素材に硬いネジをハイパワーで打ち込むと、ビットに無理な力が加わり1発で変形する場合もあります。

使い方次第ですが、毎日使うなら数カ月、毎週なら1年くらいでダメになる感じです。

新品のネジをドリルビットに刺して、直ぐ抜けてしまうようなら交換時期を過ぎています。
抜けなくても、ビットの先端を目視して変形、ヨレ、削れがあったら寿命です。
硬い木材にコーススレット(ドリル状のネジ)などを良く打つ場合は、先が割れてしまう事もあります。

慣れていないと、どれだけ摩耗しているか気付きにくいと思います。
新しいビットと見比べたり、新しいビットと使っていたビットを付け替えてネジまわしすると、感覚が違うので解ると思います。

すり減ったドライバービットを使っていると、ビットが滑りネジ山を削ってしまいます。
ダメになったドライバービットは、油性ペンなどで印を付けて使わないようにしましょう。

ドライバービットの硬さ


ドライバービットは、以下のように5種類の硬さがあります。

(硬い← X・H・G・E・S →軟らかい)

Xが1番硬く、Sが1番軟らかいです。
金属は焼きを入れると硬くなる性質があります。
ビットのどの部分に、どう熱処理をするかでビットの硬さが変わります。

一般に販売されているものは、ほとんどがHです。
特別こだわりが無ければ、気にせず購入して良いと思います。

硬ければ傷が付きにくくて良さそうですが、ビットが硬過ぎるとネジを削ってしまいます。
トルクがダイレクトにビットに伝わるので、強い力が加わった時に、先端が欠けたり割れやすくなる弊害もあります。
滅多にありませんが、ビットが折れる時もあります。

軟らかいと金属に粘りが出ますので、割れにくくなりますが、変形しやすくなります。
硬いネジなどを使用した時に、ビット先端が削れやすいです。

硬い素材のネジ代表はステンレス製ネジです。
ステンレスは硬度が高い金属なので、ビットの方が傷つきます。

本当は、締めるネジや打ち込む素材の種類によって、ビットを替えるのが良いのですが、そんな面倒な事をしている人は居ません。
ドリルドライバーのクラッチを弱いトルク設定から始めて、徐々にトルクを上げるようにするくらいで良いと思います。

どういった素材のネジを使う事が多いか、打ち込む木材が硬いものが多いか少ないかなどで、傷つきやすさの目安にしてください。


素材の硬さとは別に、金色や銀色にコーティングされているビットもあります。

ドリルビットのコーティングはチタンなどの硬質素材でコーティングされるため、表面の硬さを増す効果がありますが、ドライバービットの場合は単に錆びにくくする為のコーティングなので、硬さへの影響はありません。

先端以外をコーティングで硬くしてしまうと、せっかく素材の軟らかさで衝撃吸収をしているのに意味が無くなります。

単なる防錆コーティングなので本来は何色でも良いはずですが、金色や銀色にすると高級感があって見た目が良いという理由で売れるらしいです。
チタンコーティングと勘違いさせて売ろうというメーカーの意図も見え隠れしますね。

ドライバービットの形


一般的に売られているドライバービットは、先端近くが細くなっていたり、くびれている部分があります。
太い方が強度が保てるのに、なぜわざわざ強度を損ねる細い部分があるか御存知でしょうか?

ネジを打ちこむ素材が硬かったり、ネジが最後まで打ちこまれて回転が急停止する時に、ビット先端には強いトルクが掛かります。
その時、ビットのくびれている部分がねじれる事により衝撃を吸収する役割を持っています。

くびれが無いと、回転トルクが直にネジに伝わって、ネジ山が耐えられず削れてしまいます。
ネジがこれ以上回らないところまで来ると、ビットがねじれて回転力が緩和され、先端に掛かる衝撃を吸収する仕組みです。

衝撃の吸収は、ネジやビットの保護だけでなく、電動ドライバーのモーターや歯車への負担軽減にも繋がります。


ビット形状には、幾つもの種類があります。
一般的なものから専門的なものまであるので、どれを購入したら良いか迷うと思います。
代表的なものをご紹介しますので、参考にして下さい。

トーションビット
トーションビット
締め付ける時の衝撃をトーション部分が吸収して、先端が破損するのを防ぐ形状です。
こういったねじれ効果の事を「トーション効果」と言います。

回転する力に対して、ビット自体がねじれてネジやビット先端の破損を防ぐのですが、その分軟らかい金属を使用しているので、うっかり踏むと曲がってしまいます。
ヘッドが大きいのでネジ山が見づらい場合もあります。

スレンダービット
スレンダービット
先端が細くなっていて、ネジ頭が見やすくなっています。
スレンダーな分、ビット先端の強度は減ります。

上記2つは、ドライバービットの基本形状で、ホームセンターなどでも多く売られています。
以下は、特徴のある専門的なビットです。
一般的なDIYでは、あまり使いませんが、目的によっては効果的なビットです。

ギザビット
先端がギザギザになっていて十字ネジからビットの浮き上がりを抑えるようになっています。

ジョーズビット・喰いつきビット
刃先の溝に鋭い突起があり、ネジ穴にくい込む事でネジからビットが浮くのを防ぎます。

タッピングビット
ビットの谷を浅くする事により、強いトルクが掛かっても変形しづらい形状になっています。
サッシネジやタッピングネジなどに適しています。

高硬度ビット
ステンレス製のネジ、コーススレッド、ボードスクリューなどを多く打つ場合に使います。
硬い素材のネジに使用に適したビットです。

アルファビット
焼きを入れたようなグラデーションが入っています。
先端と軸の硬度を変えてあるので、2段階で衝撃を吸収します。
高硬度ビットと同じく、硬いネジなどに適しています。

クッションビット
樹脂リングが、クッションの役割を果たして、ガタつきや振動を防ぎます。
木ねじやドリルねじの締め付けに適しています。

他にも幾つかありますが、代表的なのはこんなところです。
ビットメーカーにより違う名称の場合もありますが、機能的な部分は一緒です。
これらの種類をミックスしたビットも売られています。

インパクトドライバーはトルクがあるので、適切なビットを選ばないと、ビット寿命を短くしてしまう可能性が高いです。
硬い素材ばかりを扱うとか、ステンレスネジだけしか使わないなど、使用目的がはっきりしている場合は、必要に応じたドライバービットを選ぶと良いでしょう。


ドライバービットは、両刃と片刃があります。

片刃は、先端にしかドライバーが付いていないものです。
高いトーション効果を得るためにある程度の長さが必要になるので、片刃にしている場合があります。
片刃ドライバービット
両刃というのは先端と後端にドライバーが付いているものです。
ドライバービットは、先端の角が取れるような摩耗が多い事から、1本のビットで2つのドライバーが付いていれば2倍長持ちします。
コスパが良いビットになります。
両刃ドライバービット


ビットの長さも色々あります。

長いものは、遠くまで届きますので狭い部分の奥にあるネジを打つのに困りません。
長いビットは刃先がブレると同時に、ねじれが多くなるので、力が遅れて先端に伝わります。

短いビットは、刃先がぶれにくく、ダイレクトにトルクが掛かります。
電動ドライバー本体を、ネジ打ちする場所近くまで寄せねばなりませんので、狭い場所では使えません。

良くあるのが、木箱のような形状のものに、内側から角にネジを打つような場合です。
電気ドライバー本体の大きさが邪魔になり、真直ぐ打ちこめません。

短いビットで無理やり打ちこもうとすると、ネジ山を削ってしまいます。
ネジは打ちこむ方向に力を入れて回さないと、ビットもネジも痛めることになります。

使い勝手を考えて、長いビットと短いビットの2つを用意しておきましょう。

おすすめのドライバービットはコレ!


SUN UP、E-Value、RELIEF、高儀(EARTH MAN)などなど、色々なメーカーからドライバービットセットが出ています。

他メーカーより少し高いですが、信頼性の高いベッセル(VESSEL)というメーカーのドライバービットをおすすめします。
日本初のドライバー量産メーカーで、精度が高くプロの現場でも使われています。

高級品はものすっごくお高いので、一般向けのお手頃価格のセットものが良いです。
おすすめは、以下の2つです。

両頭ゴールドビット (+) 2×45…2本
(+)2×65…6本 (+) 2×110…2本

ベッセル(VESSEL) ビットベルト BW-15
両頭ゴールドビット (+) 1×65…1本
(+) 2×110…1本 (+)2×45…2本
BW-15(+)3×65…1本   (+)2×65…2本
+−両頭ゴールドビット (+)2/(−)6×65…1本
段付ゴールドビット (+)1×100…1本(+)2×100…1本

精度が悪いとネジが直ぐ取れてイラつきますが、これはビット先端にネジを押しこむと、ネジ穴がしっかり挟まり、落ちることが無いので作業しやすいです。

BW-15には、1本マイナスビットが入っています。
マイナスビットは滅多に使いませんが、1本あっても良いと思います。

長いスレンダービットが細い部分に入ってくれるので、ネジが穴の奥にある機械などに使えて便利です。

ベッセル(VESSEL) ビットベルト BW-10という六角レンチが付いたセットもありますが、専用のビットホルダーに先端ビットを取り付けて使う形です。

こうしたビットホルダーを使った延長式のものは、ホルダーが割れる場合があります。
使い方が悪いせいだと思いますが、実際に力を加えすぎて割った経験があります。
ホルダーが割れてしまうと、先端ビットが使えず無駄になります。

最初に購入するドライバービットは、ビットホルダーを使わない「BW-14」か「BW-15」が手間無く使えて良いと思います。
良く使うビットがダメになっても、1本2〜300円で単位売りしています。

黒いビットベルト(固いけど少し弾性のあるゴム製)が付いてきます。
ビットベルトにビットを刺して、ベルトに引っかけて使えるようになってます。
立って作業する際に、イチイチ屈まなくて済むので楽です。
保管する時もビットがバラけないので重宝します。


ドリルビットについて


ドリルビットは、素材に穴を開けるものです。

硬いものに穴あけすれば、それだけ刃が丸まります。
柔らかいものだけでも、穴あけ回数が多ければ刃が丸まります。
野菜や肉だけしか切っていないのに、包丁の刃が丸まって切れなくなるのと同じです。

金属の穴あけの際、素材に押しつける力が足りないと、ドリル先端を金属に擦り続けることになり、1発で刃が丸まってしまう場合があります。
ドライバービットと違い、ドリルビットは明らかに切れなくなるので、摩耗に気づきやすいと思います。

鉄工用ドリルの刃は、研ぐ事も可能ですが業者に頼むと高くなります。
自分で出来るドリル研磨機も1万円以上のものばかりです。

安価なドリルシャープナーという商品でも1500円ほどします。
このドリルシャープナーで上手く研げれば良いのですが、ドリル刃の構造が解っていないと、中心が出せないとか、逃げ角が取れないなど、キリかなくなります。
何回かやり直す事になると思いますが、コツさえつかめば、これでも十分に研げます。

鉄工ドリル用ドリルシャープナー

ドリルビットは、ドライバービットより当たり外れが多いです。
高価なものは切れ味良く、精度が高いです。
安価なものは個体差が大きく、ドリルドライバーに装着して回すと中心が取れていない(曲がっている)ダメなものもあります。

安かろう悪かろうのドリルも多いのですが、中には安い割に切れるものもあります。

1番安いのは、100均のドリルビットです。
素材により少ない回数で切れなくなる可能性はありますが、薄い鉄板くらいなら穴あけ出来る能力があり、意外と使えます。
ダメになっても108円ですから、コスパ最高です。

木工用ドリルと鉄工用ドリルの違い


ドリルには、「木工用」と「鉄工用」があります。

木工用は、刃が鋭く薄く作られています。
木屑を排出しやすいよう隙間が多く、摩擦で木材が焦げない作りになっています。

鉄工用は、鉄を切るので刃に力が加わっても、欠けたり折れないよう丈夫に作られています。
鉄に穴を開けるには、平らで硬い表面に刃を食いつかせねばならないため、それに適した先端形状になっています。
鉄工用ドリルは、穴を開ける素材によってドリルの素材も変わります。
木工用、鉄工用ドリルイラスト
木工用と鉄工用を用意するのが1番良いのですが、ドリルビットも安くはありません。

鉄工用ドリルは丈夫なので、木材にも使う事が出来ます。
鉄工用で代用できるなら、木工用ドリルの存在意義は?と思われる方も居るでしょう。

わざわざ木工用ドリルを使う理由は、断面の綺麗さにあります。
木工用と鉄工用で穴を開けてみれば解りますが、木工用ドリルは断面が綺麗に仕上がります。
この綺麗さが木工用ドリルのメリットです。

鉄工用ドリルは木工用ドリルの代用になりますが、木工用ドリルで鉄に穴あけしようとすると、どうかるか?

そもそも穴が開けられないか、刃が欠けるか、ドリルが折れます。
ドリルの先端形状が違うので、木工用では鉄を削るところまで行けない可能性があります。

ドリルが回転したまま折れると、折れたドリルが目に見えない程のスピードでどこかに弾き飛ばされます。
折れた刃が身体に刺さる可能性もあるので、絶対に木工用ドリルを鉄に使ってはいけません。

木工にしかドリルを使わないという場合は、木工用ドリルを購入しましょう。
断面を綺麗にしたい方も、木工用ドリルを購入された方が良いです。

木にも鉄にも穴あけしたい方は、鉄工用ドリルで両方行けます。
鉄工用ドリルで木材に穴あけすると、多少断面は荒れますが、穴あけは問題なく出来ます。
鉄工用は、プラスチックなどの樹脂にも使えます。

ドリルビットの素材


一般的なドリルは、ハイス鋼(high-speed steel)通称(HSS)という材料です。
安価なビットは、このハイス鋼です。

ステンレスやチタンなど、難削材と呼ばれる硬い素材用には、コバルトハイス鋼(HSS-Co)という素材が使われます。

これは、対摩耗性向上や耐熱性向上の目的で、コバルトを添加して熱処理を加えたもので、硬い素材の穴あけが可能になります。
素材に手間を掛けているため、ハイス鋼より値段が高めです。

素材とは別に、ドリル刃を別素材でコーティングされているものがあります。
ドリルは黒が銀色ですが、刃が金色のものはチタンでコーティングされています。

金色のドリルが、コバルトハイスを表しているわけではありません。
コバルトハイスは素材の種類で、金色なのはコーティングです。

金色でもチタンコーティングでは無く、ただ金色で錆止めコーティングしてあるだけの「チタンコーティングもどき」もあるので注意してください。
チタンコートされたものは、必ず「チタンコーティング」と記載されています。

チタンコーティングすると耐熱温度が上がり、刃が長持ちすると言われています。
薄いコーティングなので、使っている内にはがれて切れ味は落ちます。

コバルトハイスでチタンコーティングしてあるものなら、全て切れ味が良いかと言うと、そうでも無かったりします。

刃というのは、どれだけ適した角度で削られているか、研がれているかというのが重要で、安価なコバルトハイスのコーティング有りドリルより、ただのハイス鋼で何もコーティングされていない高価なドリルの方が、切れ味が良い場合もあります。

ドリルが難しいのは、人によって穴あけする素材が違うという理由もあります。
レビューで良かったから買ってみたけど「全然切れ味が良くない」という感想になる場合もあり難しいところです。

ドリルの種類


ドライバービットと同じく、ドリルに関しても多くの種類があります。
小さい径の穴あけは、木工用・鉄工用ドリルになりますが、それ以外のドリルもあります。

ホールソー
配管用の穴など、径の大きい穴を開けるときに使うものです。
手動ノコギリの刃を丸くしたようなものです。
木工用と鉄工用があり、幾つかのサイズがセットになったものもあります。

自由錐(じゆうきり)・自在錐(じざいきり)・パワービット・サークルカッター
メーカーによって色々な名称があります。
刃の位置を調整することで、小さい穴から大きな穴まで、好きな大きさの穴が開けられるようになるものです。
ホールソーは各穴のサイズが必要ですが、自由錐なら1つで同じ事が出来る便利モノです。
大きな棒が凄まじい勢いで回転するので、巻き込まれそうで見ているのが恐い逸品です。
木工用と鉄工用があります。

センタードリルビット
中央に下穴を開ける時に使用するものです。
正確に径の中心に下穴を開けられるので、正確さが必要な場合はあると便利です。
ただの、下穴なら細いドリルビットで対応可能です。
木工用と鉄工用があります。

下穴錐(したあなきり)
先が細くなったドリルです。
下穴錐を使って下穴を開けてからネジや釘を打てば、素材の割れが防げます。
下穴は細いドリルビットで代用できますが、割れやすい素材の場合、下穴錐の方が確実です。
木工用と鉄工用があります。

皿取りビット・皿取錐(さらとりきり)
ビスやネジを使う時に、ネジの頭が綺麗に素材に収まるようにするためのキリです。
ネジを打ちこむ部分に下穴と、ネジ頭が埋まる凹みを同時に作れます。
下穴は細いドリルで開けて、面取りカッターで凹みを作ることも可能です。
木工用と鉄工用があります。

面取りカッター
皿ネジの頭が出ないように、素材のネジ穴の入口を削るビットです。
穴入口のバリ取りや、穴の拡張にも使えます。
木工用と鉄工用があります。

フォスナービット・座ぐりドリル・ボアビット
貫通しない穴を開けるためのドリルで、割と大きめの浅い穴が開けられます。
ボルトやナットの頭が収まる部分だけの浅い穴を作る場合などに使います。
斜めに刃を入れるのも可能です。
木工用だけです。

ステップドリル
円錐形に複数の段があり、エッジ穴を広げるように削る事が出来るものです。
任意の段で押し込むのを止めれば、好きな大きさの穴を開けることができ、バリ取りとしても使えます。
鉄工用だけです。
木工にも使えない事はありませんが、素材によっては摩擦で木が焦げる場合があります。


代表的なものを挙げましたが、この他にも専用のドリルが幾つかあります。
全部揃えると大変なので、代用できるものは買わず、必要最低限のドリルで済ませましょう。

おすすめのドリルビットはコレ!


アマゾンや楽天でドリルビットを調べると解りますが、1本なのに高額なものがあります。
1本で、安いドリル10本セットが幾つか買えるほど、高額なドリルも多いです。

高額なものは、精度も高いですし、切れ味も良いですが、一般人が日曜大工で使うには勿体ない代物です。
だからといって安すぎるものは切れない可能性があります。
特に鉄工用は「刃、ついてる?」と思えるほど切れない粗悪品もあります。

ボール盤という穴あけ機械や、旋盤という業務用切削マシンを触った経験があれば、刃が悪いと全く削れないのを知っていると思います。
刃が滑るだけで全然素材に入って行かないし、削れないんですよ。

ドリルドライバーは手に持って使うので、ボール盤のようにドリルが素材に対して垂直に固定できません。
手持ちではドリルを押す力に限界があるので、余計に切れないと感じるはずです。

予算に余裕があれば不二越鋼材のナチ(NACHI) ブランドのドリルビットが間違いないです。
高級ですが、精度の良さや切れやすさに定評があるブランドです。
イシバシ精工のドリルも評判が良いです。

高価なドリルビットが買えない貧乏人としては、値段もそこそこ、切れ味もそこそこのドリルビットを購入したいところですが、今回は予算が厳しいのでダメ元で安価なドリルを購入してみました。

H&Hというのは、三共コーポレーションのブランドです。
お手頃な工具などを多く出している大阪の企業です。
購入したHCD-13は、中国製でした。

安くて13本セット、コバルトハイス鋼を使ったチタンコーティングのドリルです。
クロスシンニングという刃先の研磨方法が使われています。

クロスシンニングとは、シンニング研削方法の1つです。
シンニング形状は色々あるので細かい解説は割愛しますが、要はドリル刃の先端中心を素材に食いつきやすいように削る事をシンニングと言います。
シンニングの効果は、穴が曲がりにくくなる、寿命が延びる、切削性の向上、食いつき性の向上、などです。

購入したHCD-13のドリルを5cmの木材に使ってみたところ、問題なく穴あけ出来ました。
4mm厚の鉄板に使ってみたところ「凄くスルスル切れるわ〜」という感動はありませんが、不満が無い程度には切れます。
安いですが、一応ステンレス用ドリルなので、何にでも使えます。

プラスチックケース付きで、ケース内部にドリルを刺す穴があります。
ドリルを刺す穴が緩めなので、運送中にドリルが外れケース内に転がった状態で届く可能性があります。
実際、穴から外れた細いドリルが2〜3本、ケース内に転がって届きました。
折れてなくて良かった・・・

DIY用途としては、値段相応で悪くないと思います。


今回、木製の棚を作る予定があり、フチに板を渡して固定するのに皿ネジという頭が平らなネジを使います。
ネジ止めした際にネジの頭が棚板から出っ張らないようにする為に、皿取りをする必要があり、面取りカッターも購入しました。

皿取り(皿もみ)とは、ネジの皿頭を素材に沈めるために、円錐形の窪みをつくってやることです。
皿取りをすると皿頭が収まり、見た目が良くなります。

皿頭が出っ張ったままだと、身体を引っかけて怪我をする可能性があり危険です。
皿取りをしないままネジを打ちこむと、皿頭が入る瞬間に木が押しやられて、割れてしまう場合もあります。

安全性と綺麗さを実現するのに面取りカッターが必要ですが、面取りカッター1本でドリルセットが買えるくらいの価格です。
1本なのに、たけぇ〜よ・・・

購入したのは、面取りカッターの中では低価格なYRKという知らないメーカーのドリルです。
面取りカッターは、刃が皿ネジと同じ角度になっています。
大きな径のものを1本買えば、どれくらい深く削るかで皿ネジの大きさに合わせることが出来ます。

低価格の面取りカッターは、どうしても刃の数が少なくなりがちですが、こちらは6枚の刃が付いています。
軟らかい木材に刃の枚数が少ない面取りカッターを使うと、どうしても1点に力が加わるため素材を引っ張ってしまい、切削面が荒れやすくなります。
その点こちらは、刃の枚数が多く、均等に圧を掛けられます。

刃が多いので下穴に当てた時、自然と中心が取れて位置がずれる事もありません。
鉄にも使えるチタンコートで、この価格は魅力的です。

驚くほどの切れ味はありませんが、そこそこ綺麗に面取りが出来ました。
因みに、これも中国製です。

軽金属の面取りで良ければ、こちらでも良いと思います。
3本組みでお安いです。

鉄まで皿取りしたいなら、1本ですが5枚刃もあります。
皿取りをするしないで仕上がりが大きく変わるので、面取りカッターは1本だけでもあった方が良いです。
バリ取りにも使えて便利ですよ。

ドライバービットはケチったらあかんね


ドライバービットは、酷いものを買うと使いづらかったりして後悔します。
やっちまった経験から言いますが、ネジ山を削ってしまうと本当に大変っすよ。

ドライバービットは、信頼あるメーカー品を購入しましょう!

一方、ドリルビットは、安くても使えるものはあります。
本業の方でも100均ドリルを使い捨てしている方が居るくらいです。

ドリルビットはドライバービットより消耗が激しいので、高級ドリルを買って大事に使うより、安いドリルを使い捨てて行った方が、ストレスなく経済的かも知れません。
高級なのは、グラインダーを持っていて自分で本格的に研ぎ直せる人向きです。

DIY程度であれば、私が買ったレベルの安価なドリルビットで何とかなります。


posted by ユージュー at 04:20 | Comment(0) | DIY 工具