先日エアーポンプ部品を交換しました。
交換方法だけを書く予定でしたが水槽環境を詳しく書いていない事に気が付いたので、今回はあまりお金をかけずに維持している水槽環境とご家庭向けのエアーポンプのお話です。
以前の記事で軽く触れましたが、ウチの金魚水槽は底面フィルターでエアーポンプによるエアリフトというパターンです。
アクアリウムに詳しくない方は「底面やエアリフト?」となると思います。
解らない方用に簡単に説明します。
底面フィルターをエアリフト運用
底面フィルターは、薄い板状の箱の底がなく上部に無数の穴が開いたものに垂直のパイプがついたものです。
底面フィルターというのは通称でこういった形状のものをこう呼びます。
底面フィルターは水槽の底に敷いて使います。
底面フィルターのパイプ内に通っているビニールホースに空気を送り込むと空気がビニールホースを通りパイプの下にあるエアストーンから出ます。
空気の泡がパイプ内を上る勢いで水も一緒に持ち上がるので、水槽の底(板の下)から吸い上げられた水がパイプの先に出てきます。
この流れによって水槽底から水面への水の循環が生まれます。
文章だと解りづらいので簡単に図にしてみました。
上図のように空気の力で水の流れを作る事をエアリフトと呼びます。
空気の力で水を動かすのではなく、パイプの中間にモーターを付けて強制的に水を回す製品もあります。
私はモーターに砂が噛むのが嫌なのと、泡の動きでエアーポンプ異常を確認しやすいのでエアリフトにしてます。
底面フィルターは、ニッソーのバイオフィルターを使っています。
これはかなり昔から売られている定番商品です。
ニッソー バイオフィルター60(緑パケ) 60cm水槽用底面フィルター 関東当日便60cm水槽なら、バイオフィルター60(緑パケ)で良いと思います。
バイオフィルター30や45も中身は一緒なので連結すれば使えます。
水槽底全面を底面フィルターでキッチリ埋めなくても十分効果があります。
底面フィルター1枚に1本パイプを取り付けた方が水の流れは良くなりますが、水槽底からパイプが何本も突き出ているのは見た目が良くないので1本にしています。
エアーをパイプ1本で上げているので板の連結部分で水の流れが止まらないよう連結部の穴をカットして大きくしています。
何年もこの形でやってますが、問題なく水の流れが作れています。
底面フィルターと言うと物理フィルター機能がありそうですが、フィルターの役目を果たすものは全くありません。
ではフィルターはどうするのか?
底面フィルター上に底砂を敷いてやることで底砂がゴミをろ過する物理フィルターの役目を果たします。
水の循環によってゴミが底砂に挟まるイメージです。
私は大磯砂のスモールとミディアムをミックスしてます。
大磯砂は金魚との相性が良く、口に含んでモグモグして吐き出すのを日々繰り返しています。
石に付いたコケやバクテリアを食べてるのでしょうね。
底砂は見た目の好みもあるので好きなもので良いと思いますが、サンゴ系はphの変化もあるしミネラル豊富になって水が汚れやすくなるので注意してください。
水草用にとソイル系底砂を使っても金魚が水草を食べる時に抜きまくられるのでソイルの意味がなくなります。
底砂の厚さは手入れの頻度で変わります。
一般的なのは、1cm〜5cmくらいでしょうか。
ウチは2〜3cmです。
底砂を厚くすればするほど物理フィルターが増えるので手入れの頻度は減りますが、厚いほど水の循環の抵抗になります。
ゴミが底砂深くまで入り込むと結局掃除が大変になるので厚すぎるのもどうかと思います。
全く底砂を掃除しない方が良いと仰る方も居ますが、観賞に耐えられる水の透明度とコケの大量発生を抑えたいので定期的に水替えをしています。
定期的な水替えをサボると体調を崩す金魚が増える事が多いです。
人間も汚れた空気の中に居たら体調崩しますからね。
底面フィルターを使っていると水が綺麗に見える状態が続くので一見すると汚れていないと勘違いしがちです。
実際は糞やゴミが底砂に隠れているだけで汚れは蓄積されています。
バクテリアが魚の糞を分解すると言っても限界があるし、分解後のカスが残ります。
水替えと同時に底砂に溜まった汚れを吸い出してやるのが以前ご紹介したプロホースです。
プロホースをザクッと底砂に刺した際に底砂が柔らかい状態であれば十分な隙間があります。
底砂が硬いところは目が詰まって水の流れが滞っている場所です。
プロホースを深めに刺してゴミを吸い出すと同時に砂同士の隙間に水を入れてやる事で水の循環を良くできます。
底面フィルター最大のメリットは安い事です。
アクアリウムを始める際に初期投資が少なく済みます。
お金をかけない分底砂の汚れを吸い出す手間は増えますが、この汚れ具合が生体の調子を知る目安にもなります。
投げ込みフィルターのチョイ改造
底面フィルターの補助として投げ込みフィルターも使用しています。
投げ込みフィルターは、アクアショップの水槽で良く使われているので見たことがある方も多いと思います。
底面フィルターを使っているのでSサイズやニューフラワーでも大丈夫ですが、大きさ的に頼りないのでMサイズにしてます。
水作エイトは本体の後ろにあるノズルにエアーが出るビニールホースを繋いでやると本体中心に付いているエアーストーンから空気が出るようになっています。
底面フィルターと同じで空気の流れにより水の流れを作るものです。
本体上面と底に穴が開いていて、そこから水と一緒にゴミが入ってきます。
ゴミは本体内部の綿のような物理フィルターにくっつきます。
アクアショップで良く使われている理由は、手入れが簡単だからだと思います。
投げ込みフィルターと言うだけあって水中から取り出すのが簡単です。
フィルターが着脱できるので、洗って繰り返し使えるという経済的メリットもあります。
水作エイトに付いているのは安価なプラストーンです。
そのままだと泡が大きくて水面で泡がパチパチ弾ける音がうるさいのでセラミックエアストーンに付け替えています。
水作エイトは、中央に活性炭カートリッジが付いていますのでそれを外します。
活性炭カートリッジは3か月程度しか効果が続かないので最初から使っていません。
活性炭カートリッジを外すと中心に隙間ができるので、その空間にエアストーンを入れます。
エアストーンと本体はシリコンチューブで繋いでます。
私は直径30mmを付けましたが、水作エイトの中心の隙間に入れば大きさは何でも良いです。
セラミックストーンにすると泡が細かくなります。
無音にはなりませんが耳を近づけないと解らないくらい小音になります。
寝室近くなど静かな場所に水槽を置いている方は、このプチ改造はおすすめですよ!
ちなみに投げ込みフィルターに水の酸素量を増やす効果はほとんどないと考えています。
投げ込みフィルターに水槽全体を掻き回すほど強いエアーを入れるなら別ですが、サブの物理フィルターということもありエアーは控えめにしています。
投げ込みに大量にエアー入れると泡音がうるさくなってエアストーンを変えた意味がなくなるってのもあります。
おそらく水の酸素量を増やすのは底面フィルターパイプからの水の吐き出しで水面を波打たせた方が効率的です。
大きく波立たせなくても大丈夫です。
少し揺れる程度でも水の表面積は大きくなります。
以前、水の酸素取り込み実験されている方の記事を拝見しました。
その実験によると泡より水面を揺らした方が水の酸素取り込みが早いという結果でした。
空気に触れている面積を考えると水面からの方が多いのは当然と言えば当然です。
ブクブクしてるとそこから酸素が水に溶けていると思いがちですけどね〜。
長年愛用しているエアーポンプ
底面フィルターと投げ込みフィルターに空気を供給するのがエアーポンプです。
強力で高価なエアーポンプもありますが、一般家庭なら水作の「水心」がおすすめです。
水心SSPP-3Sは、45〜60cm水槽に適したサイズです。
お値段が手ごろで、とても静かです。
稀にブーンという音がすることもありますが、振動が伝わらないようにしたりエアーを少し調整してやると静かになります。
ゴム足が付いているので地面に置いて使用することもできますが、どうしても接地部からポンプの振動が伝わります。
確実に音を消したいなら紐などで吊る事をおすすめします。
吊りさげ用の穴が本体にあるのでそこにひもを通して吊りましょう。
SSPP3S1台で底面フィルターと投げ込みフィルターの2つのエアー供給をまかなっているため、途中にエアーの分岐栓を付けてます。
最初は2分岐にしてましたが、調子が悪い金魚を別水槽に隔離したり、新入りを別水槽に入れて様子見する際にもう1つエアーが欲しくて結局3分岐を買いました。
水心SSPP3Sはそこそこパワーがあるので3分岐してもエアー不足で空気が出なくなる事はありません。
当たり前ですが、3分岐したら分岐していない時ほど大量のエアーは送れませんよ。
2分岐と3分岐は大して値段が変わらないので最初から3分岐を買った方が良いと思います。
3分岐でも調整レバーが付いていれば2分岐や分岐しない使い方も可能です。
エアー分岐する前の部分には逆流防止弁を付けておきましょう。
何かのタイミングで水が逆流してエアーポンプに入ってしまうとポンプが壊れます。
安物でも良いので付けておきましょう。
ウチの各パーツの順番はこんな感じです。
エアーポンプ ─ 逆流防止弁 ─ 分岐栓 ─ 底面フィルター
└ 投げ込みフィルター
エアーポンプが劣化するとエアーの吐出しが弱くなります
水心は高性能なダイヤフラム式のエアーポンプですが、長く使っていれば当然劣化します。
5〜6年くらい使っているとエアーが弱くなっているのに気が付きます。
いや、実はもっと前から弱くなってるのは感じてました(笑)
2〜3年で交換すべきなのでしょうけど壊れて止まった訳じゃないし、使い続けられるくらいのパワーはあるしって事で放置してました・・・
エアーが弱くなってたらポンプ本体を買い直す方も居られますが、私のような貧乏人向けに中身のパーツだけで売ってます。
水作さん素晴らしい!
それがこの「SSPP3S 交換ユニット」です。
中身だけと言ってもポンプ部分の全交換になるので水心SSPP3Sを新品で買うよりちょい安い程度です。
それでも安いに越したことはありません。
ポンプの大きさによって交換ユニットも変わりますので間違えないように!
「水心 SSPP3S」には、「SSPP3S 交換ユニット」です。
SSPP3S 交換ユニットの交換手順
パッケージです。
ポンプパーツだけなので水心SSPP3Sの箱より小さいです。
箱の横を見ると交換イメージが解ります。
箱の裏に注意書き。
入っているパーツはこれら。
右上が交換ユニット本体。
左の黒い5個あるものは本体に付けるゴム足です。
私は本体を吊っているので使用しませんが、置いて使っている方にはありがたいパーツです。
エアー取り込み口に付ける白いフィルターも入ってます。
こちらが使っていた水心SSPP3S本体です。
S字フックに紐をつけて吊ってます。
さすが6年物、エアー取り込み口のフィルターが汚ねぇ・・・
私は洗ってませんが、良い子は時々洗いましょう(笑)
水心SSPP3Sの裏側の4本のプラスねじを外します。
当たり前ですが、電源を抜いてから作業してくださいね!
ねじを外すとパカッと蓋が外れて中が確認できます。
ポンプ部分を丸ごと交換します。
新旧のパーツ比較しましたが全く一緒でした。
古い方はポンプのゴム部分がヘタって柔らかい状態でした。
新しい中身(交換ユニット)を本体に取り付けます。
取付位置は交換ユニット端にある出っ張りを本体の溝に合わせて差し込む感じです。
取付たらぐらつかないか確認してください。
交換ユニットが本体にはまりにくい場合はエアー調整部分(先端の丸いグレーの回転するところ)を回してみてください。
するとユニットの金属部分が少し動くので、はめやすくなります。
蓋をしてねじ止めしたら、エアー取り込み口の白いフィルターを交換します。
これで終わりです。
プラスドライバー1本あれば誰でもできると思います。
交換した結果、エアーが強力になりました!
エアーの吐き出し量を最強にすると強すぎるくらいです。
最初はこんなに強かったのか・・・と思ってしまいました。
これから魚を飼育する方へ
アクアリウムはお金をかけようと思えば幾らでもかけられますが、長く使えるもので固めれば結果的に安く済ませることが出来ます。
金魚なら1万円くらいで必要なものは一通り揃うと思います。
趣味の世界なので知識と共に欲しいものも増えるので色々買ってしまいますけどね〜(笑)
気が付いたら散財してたって事にならぬようお気を付けください。
アクアリウム沼から抜けられなくならないように(笑)
そうやって無駄使いしながら極めていくのも面白さと言えなくはないですけどね!
買えば簡単だけど安く済ますためにDIYをするのも楽しいものです。
気に入る商品が無ければ作ってしまおうと考える方に適しているかもしれません。
私は水漏れが怖いのでやりませんが、水槽まで作っちゃう方も居ますから凄いです。
これまでいくつかアクアリウム関係の記事を書いてますが、実のところ私は魚大好きって訳ではありません。
子供のころに親が金魚や鯉を飼ってましたが、面倒なことが多くて大変なのに何で飼うのか・・・と冷めた目で見てました。
大人になって金魚を飼うようになったのは子供が金魚すくいで取ってきたからというありがちのパターンです。
飼う事にしたのは子供の情操教育のためもありますが「金魚を死なせたくない!」ってだけで何年も飼っています。
そういう意味で魚が大好きなアクアリストの方々より熱量がないので定期的な水替えは今でも面倒でやりたくないです。
しかし、綺麗な水で尻尾をヒラヒラさせて優雅に泳いでいる姿には癒されます。
水槽に近づくと寄ってきて、餌くれ!餌くれ!必死にアピールする姿も可愛いです。
忙しい日々を過ごしていると、ふと金魚を見て「お前らは良いなぁ」などと思ってしまいます(笑)
今思うと、ウチの親もこんな感じだったのかな?とか考えたりします。
どんな生き物もそうですが、もし飼うなら生体が幸せな環境を整えてあげてくださいな。
良いアクアリウムライフを!
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