少し前から車のフロントドアスピーカーからビリビリと音がしてました。
放っていたらビリビリ音が酷くなり、ラジオや音楽が聴ける状態ではくなったのでDIYで交換する事にしました。

私が乗っているのは十数年前の古い車。
別に古い車好きってわけではありません。
新しい車を買う余裕が無いので乗り続けているだけです(´Д`)ハァ…
オーディオは当時最新のナビ一体型システムで、全部で7枚のスピーカーが付いています。
購入当時は、そこそこ音が良かったです。
今の最新オーディオに比べたら糞でしょうけどね(笑)
古いカーオーディオですが今も現役なので、本当に良くもってます。
これまでオーディオを交換しようと考えたこともありましたが、そうなるとナビも交換になります。
オーディオを変更するとサブウーファーが死ぬので音に厚みが無くなります。
サブウーファーを生かす方法があるにはありますが、そこまでやるお金がありません。
普通に使えているので、まーいっか〜って感じ。
私はそこそこ綺麗な音で聴ければ満足な人で、マニアックな音への拘りがないタイプです。
微妙な音の違いを聞き分けられる耳もありません。
よって、今回はスピーカーからのビビリ音を無くすのが1番の目的です。
セパレートとコアキシャル
車に装備されているスピーカーは、セパレートタイプと呼ばれるものです。
高音を担当するツイーターがAピラーに付いていて、中低音を担当するウーファーがドア下にあり、低音担当のサブウーファーがリアトランクに付いています。
このように音域が違うスピーカーが分かれているのものが「セパレート」タイプです。
セパレートは各スピーカーが音を分担するのでメリハリがついた音が出しやすく、ツイーターが耳の近くにあるのでボーカルの声が聴きやすいという特徴があります。
最近はフルレンジのコアキシャルスピーカーも人気です。
フルレンジとかコアキシャルとか専門用語で解りづらいですが、フルレンジは全ての音域が出せるスピーカーの事です。
コアキシャルは同軸という意味の英語で、中低音担当の大きいスピーカーの中央に高音担当の小さいスピーカーが付いているものの事です。
2ウェイタイプが多いですが、中高音スピーカーを加えた3ウェイタイプもあります。
コアキシャルスピーカーは高音と中低音が同じ場所から出るので、まとまりがある音が出せるのが特徴です。
スピーカーがドア下など耳から遠い位置に設置される事が多く、聞き疲れしないというメリットもあります。
配線が手軽で安価な割に良い音が出ますが、バランスが調整されたセパレートのオーディオシステムより調整幅が無いと言われます。
海外製の高級コアキシャルスピーカーも販売されています。
そういうのはさぞかし良い音なんでしょうね〜。
音には好みがあるので、どっちが良いとは言えません。
もし私が友人に「スピーカー壊れたけど何が良いかな?」聞かれたらどう答えるか?
スピーカーが左右1個づつしか付いていない車なら「コアキシャルスピーカーに変えれば?」と言います。
セパレートのスピーカーが付いていたら「後部座席はコアキシャルにしてもフロントだけはセパレートにすれば?」と答えます。
既存の状態と好みによってオススメは変わります。
個人的な好みでは、セパレートの方がダイレクト感があって好きです。
ビリビリ音はどこから?
さて、問題のビリビリ音です。
低音時にビリビリ鳴るのでフロントドア下にあるスピーカーが怪しいと思いつつ、音楽を流すと高めなビリビリ音が鳴ります。
耳を近づけてもイマイチ良く判らなかったので、ドアの内張りをはがさずに取り外せるツイーターを外してみました。
ツイーター無しでもビリビリ音が出る事を確認!
やはりドア下のスピーカーが原因のようです。
スピーカーが悪いのか、スピーカーの振動が何かに伝わってビビっているのか判断できなかったので、ディーラーに行って意見を貰う事にしました。
メカニックの方に異音を聞いてもらうと、ドアの内装をはがしてみないと本当のところは解らないけど十中八九ドアスピーカーの割れだろうとの事でした。
スピーカーの寿命か〜。
標準装備のスピーカーは車両価格を落とすために最低ランクのものが付いているケースが多いと言われています。
きっと私の車に付いているスピーカーも安物でしょう。
経年劣化によってスピーカー割れを起こすくらいなので、音質もかなり低下してるはず。
ディーラーのサービスに調べてもらうと、同じスピーカーはもう生産終了していました。
社外品で取り付け可能なスピーカーをいくつか紹介してもらいましたが、お値段がキツイので自分で何とかすることにしました。
内張りはがしが楽になるツール
ドアの内張りをはがしてスピーカーを確認すれば1発で原因が解るのですが、内張りをはがすのって面倒です。
慣れてないとドア2枚で、半日くらい潰れます。
1回の内張りはがしで交換を済ませたいので、必要なものを事前に購入することにしました。
まずは、内張りはがし!
マイナスドライバーなどでも代用できますが、内張りはがしがあった方が楽だし、車に傷を付けにくいです。
隙間に1本挟んだまま他の場所をこじれるので、最低2本はあった方が良いと思います。
以前から種類が揃っているのが欲しかったので購入しました。
買ったのは安くて評判の良いパワーシードの内張りはがしセットです。
商品には箱が付いてきます。
内張りはがしはバラバラになりがちなので、この箱をそのまま収納として使ってます。

こんな感じに箱に収められています。

中身を全部出してみました。

先端の尖り方は、形状によって違います。
コチラはかなり尖っているので、細かい部分に差し込みやすいです。
車内燈のカバー外しなどに使えそうです。

バータイプの先端はやや丸みがあります。
内張りとボディーの間に挟むのに良さそうです。

やたら本数が多いセットもありますが、色んな形があっても使いませんよ。
たまにしか使わないならこれくらいの本数と種類で十分です。
硬すぎず柔らかすぎず、形状も大きさも丁度良くて使いやすかったです。
ドライバーや割り箸などで代用してきた方は是非使ってみてください。
金属製のものは、硬くて抜けないクリップを外すときに役立ちます。
ゴムパッキン付きなのでボディーに傷を付けません。
ゴムは前後に移動できます。
抜けないクリップはペンチでも抜けますが、滑ってボディーを傷付ける事があるのでこういうのを使った方が安全です。
使用時は先端に養生テープやマスキングテープを巻いてやるとプラパーツの傷も防げます。
こじられる側やテコで力のかかる場所にもマステを貼ってあげた方が安全です。
どうしてもドライバーでこじりたいなら、しっかりマステを巻きましょう。
スピーカーはどれが良いのか?
スピーカーを買うのに最初に悩んだのが大きさです。
車の仕様から付いているスピーカーは16cmと判明しました。
17cmにした方が口径が大きくなって音が良くなるという話もありますが、1cmの違いを聞き分けらる人は少ないとも言われます。
商品としては17cmが多いですが、口径が1cm大きくなると奥行きも微妙に増すため車体やガラスに干渉する可能性があります。
ほとんどの車種は16cmから17cmにしても問題なく取り付けられるようになっていますが、元々付いていた16cmのままで行くことにしました。
16cmの方が安いのもあります(笑)
次はスピーカーのメーカーです。
ケンウッド、カロッツェリア、アルパイン、クラリオンなど色々なメーカーから出ています。
音質は海外製の方が良いようですが、手が届かない値段なので国内メーカーに絞ります。
国内メーカーも各メーカーで音に癖があり、音響機器への力の入れ方も違うようです。
その辺が詳しく解らないので、どのメーカーが良いのか情報収集しました。
スピーカー好きの方によると音質の違いが出るのは高価格帯製品に限った話で、低価格製品はどれも似たり寄ったりとの事でした。
常に大音量を鳴らす趣味の方なら別ですが、一般的な音量では違いに気が付かないという意見もあります。
1人で車を乗る時はボリュームを大きめにしますが、それでも車外の音が聞こえる程度です。
車外からズンチャカ聞こえるほどの音量は耳が耐えられません。
そもそも今の腐ったスピーカーに比べたら、どのメーカー製でも音が良くなるでしょう。
アンプを変えるわけではないので音もそれほど変わらんと思います。
なら安いので良いか〜!と思い始めました(笑)
クラリオン製オーディオなのでクラリオン製スピーカーにすれば相性が良いと思います。
ラインナップを見ると種類が少なく、特徴もイマイチ魅力に欠けます。
他と比べて値段も安いわけでもありません。
日立から売られちゃったクラリオン自体が大丈夫か?という不安もあります。
その他のメーカーもチェックしましたが、どのメーカーも車に対応しているスピーカーを探すのが凄く面倒で難しい。
古い車だからというのもあると思いますが、もう少し解りやすくならんかな・・・
そんな中で車に対応していて安くて無難そうだったのがケンウッドのKFC-RS163Sです。
瞬間最大入力:150W
定格入力:30W
再生周波数特性:30Hz〜30kHz
能率:92dB
インピーダンス:4Ω
外形寸法:160W×161.9H×49.9Dmm
質量:0.64kg(1個)
このスピーカーの良いところは、その安さです。
セパレートなのに7,000〜8,000円代という魅力的な実売価格。
安いですが評判も悪くありません。
同シリーズで17cmのKFC-RS163Sというのもあります。
17cmは少しだけ高いです。
振動板の表面はケンウッドの特許、ダイヤモンドアレイパターンが使われています。
音質を向上させクリアで歪みの少ない音を再現するらしいですが、どれほど音が良くなるかの比較やデータが公式サイトに載っていないので解りません。
サウンドチューニングセット(SKX-TK100)が付いたセットも売られています。
SKX-TK100は、スポンジなどで簡易的なデッドニングが出来るものです。
デッドニングはやらないよりやった方が良いと思いますが、デッドニングをやるなら徹底的にやらないと意味がない気もします。
そこまで音にこだわりがなく、現状の音で満足している私には必要のない代物です。
今回はなるべく安く簡単に済ませたいので一切デッドニングはしません。
奥様に「1万しないからコレ買って良いかな?」と相談すると、安いコアキシャルスピーカーを指差して「安いコレで良いじゃん」と言われました。
う〜ん、わかってねぇ・・・。
音に対するこだわり以前にスピーカーの違いを理解してません。
スピーカーなんて音が鳴れば良いと思っているふしがあります。
セパレートの良さは残したいと熱く説明しても「良く解んない」で終わりそうなので、本当は付けられなくはないけど「それは取付できません」と説明しました(笑)
結果、セパレートスピーカーの中では安いって事で承認を得ました。
やれやれ。
スピーカーを購入する時は、定格W数とインピーダンスをチェック!
KFC-RS163Sは、定格入力が30Wで最大入力が150Wです。
元々付いていた純正スピーカーは定格15Wで最大30Wという、しょっぱいものです。
定格入力はそのW数で使い続けても壊れない数値、最大入力は一時的に使える最大値です。
各W数は入力目安になるのでアンプ側の出力と共にチェックしましょう。
スピーカーは、W数に多少余裕があった方が安全です。
40W出力のアンプに25W入力ののスピーカーを接続して最大音量にするとスピーカーが壊れる可能性があります。
逆に25Wのアンプに40Wのスピーカーなら十分スピーカーが出力を受け止めてくれるので壊れる危険性はありません。
常に大音量というのは無いので、すぐに壊れるわけではありません。
手が滑って最大音量になった時も余裕があれば壊れないという事です。
インピーダンス(電気抵抗)も一応チェックしておきましょう。
一般的な国産カーオーディオ機器は、ほとんど4Ω(オーム)で統一されているので問題になる事は少ないです。
アンプの推奨値より低いインピーダンスのスピーカーを組み合わせるとアンプに負担をかけて不具合が起こる可能性があります。
しょぼいアンプにハイスペックなスピーカーを付けてもロスが大きくなり、ハイスペックなアンプにしょぼいスピーカーだと不具合が起こります。
アンプに合ったスピーカーを選びましょう。
良く解らない場合は、車に付いているスピーカーを外して見てみましょう。
スピーカーの表か裏にスペックが記載されている場合があります。
記載がない場合は、型番、品番、商品名などの記載を探して、ネット検索すればスペックがヒットするはずです。
古い車はネットでも情報が少ないので、ディーラーに聞いた方が早いかも知れません。
車の年式とオーディオメーカーで、どんなスピーカーが乗っているか解ります。
W数が同等かそれ以上のスピーカーを買っておけば間違いないです。
ケンウッドスピーカーKFC-RS163Sを開封
スピーカー到着!
ずっしりと重いです。

箱の横には「取付マニュアル付属車種」があります。
ここにある車種は説明書に詳しく取付方法が書かれています。

箱の横には寸法図もあり。

箱の後ろには対応車種と年式がズラッと書かれています。
「字が小さすぎて読めない!」(笑)と言いたくなる細かさです。

KENWOOD/お客様車種別取付情報にある、取付情報→車種別取付情報【ナビ/オーディオ/スピーカー】をクリックすると車種検索できます。
公式サイトの方が配線など詳しく書かれているので見やすいです。
中身を全部取り出したところ。

ウーファー2個に、以下の付属品があります。
@タッピングネジ(φ6×16mm)8本
Aタッピングネジ(φ5×12mm)8本
Bタッピングネジ(φ4×12mm)8本
Cワッシャー(φ6)8個
Dワッシャー(φ4)8個
Eパッキン(1ペア分)1個
F変換コード(汎用、25cm)2本
G接続コード(12cm)2本
H接続キャップ 4個
ツイーター2個に以下の付属品があります。
Iタッピングネジ(φ3×20mm)4本
Jスピードナット(φ3)4個
K取付金具 2個
L両面テープ 2枚
M接続コード(ツイーター用2m)2本
スピーカーを取付する際に気になるのが接続です。
ウーファーは裏面に2つの金属端子があります。

この金属端子に接続する変換コードが付いています。
車から出ているコネクタがT型なら、コネクタにそのまま変換コードを差し込んで使えます。

取扱説明書より引用
T型コネクタ以外なら、車からのコードとスピーカー変換コードの双方を切って付属している接続キャップで接続します。
接続キャップとは、コード同士をつないでキャップに突っ込みクルクルねじると簡単に繋げられるという便利な電線接続用品です。

取扱説明書より引用
ツイーター裏に付いているコネクタは、こんな形状です。

ツイーターには取付金具と両面テープが付いているので、ダッシュボードなどに取付できるようになっています。

取扱説明書より引用
機械に疎い方は、配線が難しく感じると思います。
確かにスピーカーの数を変更するとオーディオ本体への配線もやり直さねばならないので大変です。
既存配線がセパレートならそれをそのまま生かせばスピーカーのプラスマイナスを間違わずに繋いでやるだけなので簡単です。
新たに配線を取り回す場合は、ツイーターのコネクタに2mの接続コードを繋いでオーディオ裏から出ている出力端子に接続します。
2mの接続コードは分岐があるので、ウーファーに分岐する事が出来ます。
オーディオ側にhi、mid、lowの端子が付いていたり、ツイーター用端子がある場合もありますので、オーディオの説明書も確認しましょう。
配線に関しては幾つかパターンが説明書に書いてありますが、環境に合った方法で接続してください。
私はインパネ外してオーディオ引きずり出して、後ろから線引っ張って、ドアの内張りはがして、ドアまで線通して、ピラーまで引っ張って・・・というのが、すんごく面倒なので既存の配線を使う予定です。
やってもドア内で分岐するくらいかな。
ツイーターはハイパスフィルターが付いてない状態で低周波信号を流すと壊れます。
仕様を見ると「高音質フィルムコンデンサー」と書かれているので、このツイーターにはハイパスフィルタが内蔵されている模様です。
ハイパスを付けなくても接続できるのは楽で良いですね(^^)
左ウーファーは(プラス・マイナス)で繋ぎ、右ウーファーは逆の(マイナス・プラス)で繋がないよう気を付けてください。
左右のウーファー同士で音を打ち消し合う形になるので酷い音になります。
右も左もプラスはプラスの線に、マイナスはマイナスの線に繋ぎましょう。
最悪、右左のウーファーともプラスとマイナスを同じように間違えば音は鳴ります(笑)
長くなったので一旦ここで終わります。
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