家で使っている片手鍋の持ち手が壊れました・・・
使っていたのはホーロー(琺瑯)の片手鍋で、もう何年使ったかわからない年代物です。
これまでも何度か持ち手の柄が抜けましたが、無理やり修理して使っていました。
しかし、今回は根元が完全に逝ってます。
再度修理しようとも考えましたが、鍋のフチから出た錆びが料理に入ってしまうので、お役御免とする事に。
安ものなのに、本当に長く働いてくれました。
今まで美味しい料理をありがとう!
今回は片手鍋を購入するために色々調べました!
片手鍋を買うにしても、どれを買えば良いものか?
昔はよくアルミ製の片手鍋を使っていましたが、底がボロボロになったので捨てました。
そんな時にアルミがアルツハイマーの原因になるという噂を聞き、使用するのを止めました。
現在は、アルミ摂取による害は、ほとんど無いというのが定説です。
外食産業では、軽くて熱伝導率の良いアルミ鍋は必須です。
しかし、家庭でアルミ鍋を使うには耐久性に問題があります。
アルミは、酸性・アルカリ性・塩分に弱く、味噌汁を入れておいても劣化します。
ものぐさな私は料理を鍋に入れっぱなしにする事が多く、直ぐに鍋底が劣化するのです。
鍋は直接火にかけると高温になるので、テフロンやフッ素加工されたものはパスです。
鉄フライパンを購入してコーティングフライパン購入ループから解き放たれたばかりです。
もうフッ素加工された調理器具を買おうとは思えません。
安全性が高いと言われてるのがステンレスです。
ステンレス製片手鍋が有力ですが、これまで使っていたホーローがどうなのか気になります。
ホーローが危ないのであれば、今までずっと危ない物質を摂取していた事になります。
調べると規制が甘かった頃は危険な物質が残留しているホーロー製品もあったようです。
今は厚生労働省が厳しい規制をかけており、危ない製品は出回っていないと思われます。
ホーローからカドミウムや鉛などが溶出する?
ホーローが危ないという噂の多くは「ホーローは、カドミウムが溶け出すから危険!」というものです。
これをセンセーショナルに書いているブログも少なからずあります。
実際に陶磁器やホーローなどを着色する際に使われる釉薬や顔料には、これらの金属が含まれています。
ガラスには、輝きを増すために鉛が加えられています。
これらが調理中の高熱で溶けだすのでは無いかという不安は当然です。
日本の食器や調理器具の安全性は、食品衛生法により基準が設けられています。
食品衛生法第16条
有毒な、若しくは有害な物質が含まれ、若しくは付着して人の健康を損なうおそれがある器具若しくは容器包装又は食品若しくは添加物に接触してこれらに有害な影響を与えることにより人の健康を損なうおそれがある器具若しくは容器包装は、これを販売し、販売に供するために製造し、若しくは輸入し、又は営業上使用してはならない。
小難しい文章ですが、要は有害な物質が溶出して健康を損なう可能性がある食器具は、製造、販売、使用しちゃダメ!という事です。
上に「出回っていないと思われます」と書きましたが、あくまでも「思われます」です。
流通していないと言い切る事は出来ません。
このリンクは、厚生労働省医薬食品局が平成20年8月11日に業者向けに出したQ&Aです。
注意深く読んでみると「ん?」と思う記載があります。
それを幾つか紹介します。
Q1 新規格の適用はいつからか。また、在庫はいつまでに販売しなければならないか。
A1 経過措置期間の終了後(平成21年8月1日以降)に国内製造又は輸入するものは、改正後の新規格に適合させる必要がある。
経過措置期間の終了日(平成21年7月31日)までに国内製造又は輸入するものは、改正前の旧規格に適合していれば、経過措置期間終了後も従来どおり販売できる。
・・・ってぇ〜事は、今でも旧規格品が販売されている可能性があるということです。
在庫処分の販売品や中古品などは、いつ製造されたものか解りません。
ここ数年以内に製造された商品の方が安全そうです。
Q8 加熱調理用器具とは、どのような製品を指すか。
熱燗で使われる徳利等は加熱調理用器具と見なされるのか。
加熱調理用と表示されていない普通のご飯茶碗、マグカップ等も電子レンジにかけることがあるが、これらについては、加熱調理用器具の区分の規格を適用しなければならないか。
A8 加熱用調理器具とは加熱して使用することを主目的として製造されたもの(鍋、グラタン皿など)又は、加熱調理用、直火用、オーブン用、電子レンジ用などと明示されたものであって、概ね 100℃を超えて調理を目的に使用されるものをいう。
したがって、カタログ等で料理レシピに食品の写真とともに当該製品に入れ電子レンジで○分加熱調理などの記載があるものは、加熱調理用に該当する。
ただし、取扱説明書などに電子レンジでも使用できますなどの記載がある製品であっても、電子レンジでの加熱調理を目的とした製品ではなく、盛りつけた食品の温め直しなどに短時間電子レンジをかけるだけの普通のご飯茶碗やマグカップは、加熱用調理器具には含めない。
また、100℃以下で使用される熱燗の徳利や、蒸し器の中で使用され、主に水蒸気により 100℃以下で加熱される茶碗蒸しの器等は、加熱用調理器具には含めない。
・・・ってぇ〜事は、茶碗やマグカップは、規制外って事です。
電子レンジで食材を暖めると、水分を含む場合は最高100度、油が含まれると120度以上になると言われています。
レトルトカレーを皿やどんぶりに出してレンジで長時間暖めてますが大丈夫かなぁ。
Q13 食品と接触しない外側だけに有鉛の赤絵の具で上絵付している場合、食品衛生法では外側からの鉛の溶出も規格の対象か。
A13 食品衛生法では、食品と接触しない外側の面からのカドミウム及び鉛の溶出については、規格の対象外である。
なお、窯で焼成する時に鉛が移染する可能性があるので十分に注意する必要がある。
・・・ってぇ〜事は、容器の外側からカドミウムが溶出する可能性もあるという事ですな。
鍋の外側は、直接火にかけて温度が上がる部分なので注意が必要かも。
また、焼成時に鉛が食品に触れる部分に移る可能性もあるって事ですね。
国が規制していても、検査漏れは起こります。
後で検査してみたら思わぬ結果が出るという事もあります。
消費者の事を考えない悪徳業者が居なくなった事はありません。
流行りものを扱う雑貨店などは、流行に遅れないよう海外などで急いで製品を作り、適切な検査をせず流通させている場合もあるでしょう。
検体は大丈夫だけど、数を作っている内に手違いで成分割合が変わってしまうことも事も考えられます。
全製品の検査は不可能なので、見つからないままという可能性もあります。
そう考えると、今売っているものが全て安全とは思えなくなってきます。
カドミウムは、どれくらい危険なのか?
「カドミウムを摂取するとイタイイタイ病になる」と書かれているブログが結構あります。
本当にカドミウムが原因なのでしょうか?
1910年代から1970年代前半に富山県で多発したイタイイタイ病は、工場が出すカドミウム入りの汚染水で育てられた米を食べ続けた事が原因の一端と言われています。
今は水質汚濁防止法という罰則付きの法律があり、万が一事故が起きた場合は事業者の損害賠償責任が定められていますので、このような公害被害が起きにくい状況です。
カドミウム摂取による具体的な症状は?
カドミウムを燃やした際に出る煙を吸い込んで数時間経過すると、咳、口渇、鼻や喉の痛み、頭痛、目眩、衰弱、発熱、悪寒、胸部痛などの炎症症状が現れます。
悪寒や発熱、筋肉痛といったインフルエンザに似た急性症状を引き起こすこともあります。
この症状は呼吸器官の損傷がなければ1週間程度で治まりますが、重篤な場合は気管支炎や間質性肺炎、肺水腫を発症します。
カドミウム中毒のきわめて重篤な症例にカドミウム骨症があります。
骨がもろくなり、自分の体重で骨折することもあるとか。
腎臓の近位尿細管(尿の元から必要栄養素を再吸収するところ)が不全を起こすと、血中から酸を除去する機能を失うそうです。
この中毒による腎傷害は時間の経過によって治癒しないそうです。
カドミウムとその化合物は、WHOの下部機関IARCが発癌性があると勧告しています。
しかし、国立がん研究センターの「食事からのカドミウム摂取量とがん罹患との関連について」という研究では、カドミウム摂取量とがんのリスクには関連なしとの結果が出ています。
この2つの結果を総合的に考えると、カドミウムに発がん性はあるけど、食事から摂取する程度の量で癌になる危険性は無いという事になります。
研究結果がどうであれ、毒性の強さは確かでカドミウムは非常に怖いものです。
調べれば調べるほど怖いな〜と感じました。
ただ、大量にカドミウムを浴びる機会は、工場事故でも無い限りは起こらないでしょう。
カドミウムを扱う一部の工場勤務者の中には、肺から吸収が日常的にあり、カドミウム曝露と肺がんとの関連が多く報告されています。
一般の人が普段カドミウムを摂取するのは食品・食器・調理器具からです。
摂取量は健康に影響が無い、ごく微量と考えられています。
厚生労働省の見解は以下の通りです。
カドミウム中毒の事例としてイタイイタイ病がありますが、これは高濃度のカドミウムの長期にわたる摂取に加えて、様々な要因(妊娠、授乳、老化、栄養不足等)が誘因となって生じたものと考えられる。
低濃度の摂取でイタイイタイ病が発症することは考えられない。
カドミウムは土壌又は水など環境中に広く存在しており、米、野菜、果実、肉、魚など多くの食品に含まれている。
日本人のカドミウム摂取は米からが最も多く、1日摂取量の約4割は米から摂取されているものと推定される。
日本人の米消費量は、1962年のピーク時に比べて半減している。
その結果カドミウム摂取量も減少し、食品からのカドミウム摂取が健康に悪影響を及ぼす可能性は低いと考えられる。
これを読むと「カドミウムを摂取するとイタイイタイ病になる」というのは、少し誇張が過ぎる気がします。
カドミウム摂取だけでイタイイタイ病になる事はなさそうです。
詳しく知りたい方は、厚生労働省(公式)「食品に含まれるカドミウム」に関するQ&Aを読んでください。
調理器具の回収騒ぎは日常的に起こっています
平成19年5月25日インテリアチェーン大手の量販店のニトリ(札幌)は、全国で販売した土鍋約9000個を自主回収することを決めました。
鍋を輸入していたのは新潟県弥彦村の「ホリシン」です。
札幌の男性が鍋を「ニトリ新道店」で購入して湯豆腐を作って食べ、その後鶏肉を1時間煮込んでふたを開けると鍋の縁の内側にべったりと灰色の付着物が張り付き、水面にも浮いていたことから公になりました。
購入した量販店に検査を求めたところ、鉛やカドミウムが検出され、鉛は食品衛生法に基づく告示基準の17マイクログラムを上回る43マイクログラムだったそうです。
平成21年8月31日コラムジャパン株式会社の「ルクエ アイスキャンディ型」で基準値を超えるカドミウムを検出したため、回収・返金すると発表しました。
これを販売していた、パルシステム・大丸・東急ハンズが対応に追われ、ワコールはルクエ調理器具の販売を中止する事になりました。
平成28年7月20日イケア・ジャパンは、調理器具セット「アクート キッチン用品3点セット ブラック」を回収すると発表しました。
熱湯に入れると有害物質が溶け出し人体に影響がある恐れがあるとして、厚生労働省の試験で不適合となりました。
セット内容はフライ返し、スプーン、フォークの3点で、平成25年1月から平成28年7月までに約28万セットを販売しており、全てが回収対象となりました。
イケアによると、溶け出す物質が何かは特定できておらず健康被害報告は無いとの事です。
国の規制基準がどうであれ、ちょっと検索しただけでも、このような回収騒動の記事がいっぱい出てきます。
大手企業であれば流通数が多いので問題が明るみに出やすいですが、数が少なく公になっていない商品が山ほどありそうです。
そもそも販売前の検査が行われているのか、販売後の追加検査で発覚したのか、どういうタイミングで検査がされているかなど、一般人には知る術がありません。
ニュース記事から解るのは、販売されているものが検査で不合格になる可能性があるって事。
今使っている製品が心配ないとは言えませんよね・・・
日本琺瑯工業会の「Sマーク」付きなら少しは安心
一般社団法人日本琺瑯工業会(にほんほうろうこうぎょうかい)という業界団体があります。
この協会は、ホーロー製品の生産技術、品質、性能の維持向上と、製品の流通及び消費に関して健全な発展を目指す団体です。
安全性に関しても会員に品質維持とPL保険責任保証を求めており、基準に合格した会員の製品には工業会認定の「Sマーク」が付いています。
日本琺瑯工業会の紹介パンフレットに「ホーローが欠けたり傷がついても、錆は出ますが有害物質は一切出ない」という記載があります。
ここまで言えるのは、それだけ厳しい規制を会員に課しているからでしょう。
購入する際は、日本琺瑯工業会のSマークを取得している企業の製品を選ぶのが良さそうです。
ホーロー鍋のメリットデメリット
ホーローのメリットは、食材の臭い移りがほとんど無い事です。
鉄板表面がガラスで覆われているので、ガラス製品と似た特性があります。
ホーロー鍋は密閉率が高いものが多く、熱が逃げにくく焦げ付きにくい特徴があります。
磁器部分から遠赤外線が出て食材の中まで火が通り易く、煮込み料理などに適しています。
ホーロー鍋で煮込むと素材の甘みを強く感じることができます。
ほとんどのホーロー製品は、鉄に釉薬を塗りガラス皮膜を形成しています。
鉄は熱伝導率が高い素材なので、火にかけるとお湯が早く沸き光熱費の節約に繋がります。
金属鍋と違って強い酸や塩分にも強く、多くの料理に対応できます。
製品に色付けしやすいのも特徴で、カラフルな色合いもホーローならではです。
昭和風なレトロデザインから今風のものまで、色々な製品が存在しています。
ホーロー鍋のデメリットは、急な温度変化に弱いところです。
熱々の鍋にいきなり冷たい水をかけると、表面のガラス皮膜が割れる事があります。
また、衝撃に弱いので強くぶつけたり、落とすとガラス皮膜にヒビが入ります。
それほど慎重に取り扱う必要はありませんが、少し気を使う部分です。
私はかなり雑な使い方をしてきましたが割れた事はありません。
床に落としてしまった事も、空焚きした事もあります(汗)
ホーローのフチにステンレス金具が付いたものの方が、衝撃に強いです。
ホーローの1番の弱点は、錆びる事です。
全面がガラス質に覆われているうちは大丈夫ですが、表面のガラス皮膜が割れたり欠けたりすると、そこから内部に酸素が入り込み、芯材の鉄まで達して錆が出ます。
安価なホーロー鍋は見えない部分(ステンレスなどで覆われている部分など)に釉薬がかけられていない場合があります。
そういった部分に酸素や水が入り込むと錆びが出ます。
早いものは、買って1週間ほどで錆びが出ます。
ホーロー製品が錆びるのは、防ぎようがありません。
ホーローは、いつか錆びるものと考えた方が良いと思います。
高価な製品でもガラス皮膜が欠けると、そこから錆びてきます。
最近は錆びない工夫がされた製品もありますが、まだ数は少ないようです。
ステンレスは、どんな金属?
ステンレス鋼は、鉄を主成分としてクロムを10.5%以上含む合金の事を指します。
ステンレスの表面は、非常に薄いクロムに酸素と水酸基が結合した膜で覆われています。
この皮膜は後から付けている訳ではありません。
ステンレス鋼自体の特性として皮膜が形成されるので、ステンレス表面をひっかいて傷になっても酸素さえあればすぐに再生されます。
ステンレスが錆びにくいのは、この特性のお陰です。
ステンレスは錆びないと思われている方が多いと思いますが、錆びづらいだけで錆びないわけではありません。
耐蝕性が低いステンレスは錆びます。
ステンレスの鍋には、色々な素材が使われています。
安価なステンレス鍋はステンレス鋼のみで作られていますが、少し値が張るものはステンレスの間に鉄が挟み込まれた2〜3層の鋼板が使われています。
熱伝導が良いアルミなどを挟んで5〜9層にした高級品もあります。
また、底面だけにアルミ等の熱伝導率が良い金属を挟み込んだ鍋も多くあります。
これにも色々な構造があり、商品の特性が変わってきます。
これら鋼板構造とは別にステンレス鋼自体の違いもあります。
18-12(SUS-316)、18-10(SUS-305)、18-8(SUS304)、21クロム「21-0」(SUS304代替鋼)、18クロム「18-0」(SUS430)、13クロム「13-0」(SUS410)など、色々な種類が存在しています。
( )内は、JIS規格名です。
18-12ステンレスは、18%クロムと約12%のニッケルが含まれたもので、耐食性や耐熱性が非常に優れていますが、熱伝導性は鉄の約1/3程度に止まります。
13クロムは、ニッケルは含まずクロムが13%含まれたもので、耐蝕性が劣りますが耐熱性には優れており、熱伝導性が鉄の約1/2程度になります。
ステンレス鍋に使われている素材は、商品によって使われているステンレス鋼材が違います。
クロムとニッケルの量が多いものほど錆びにくいステンレスになります。
ステンレスって難しいですね・・・
ステンレス鍋のメリットデメリット
ステンレスには毒性が無いと言われており、安全性が高いのがメリットです。
六価クロムが溶出するという噂もありますが、ステンレスは1000度を超えても安定している素材なので、調理程度の温度でステンレスに含まれるクロムが六価クロムに変性することはありません。
科学的根拠の無い噂なので、気にしなくて良いでしょう。
ステンレスも金属なので、ごくごく微量ですが金属が溶けだします。
金属アレルギーの方は注意された方が良いと思いますが、溶出量は非常に微量なので身体に問題は起こる事は無いと言われています。
平成8年に発表された国立衛生研究所の研究論文「ステンレス製器具及び倉器からの金属の溶出」では、市販のステンレス製品において、新品および使用中品とも有害性金属であるニッケル・鉛・カドミウムの溶出はほとんど認められず、溶出が認められた鉄及びクロムについても溶出量が低く、しかも必須金属であることから食品衛生上特に問題はないと考えられると結論付けられています。
ステンレス製品は、非常に丈夫で取り扱いに気を使う必要がないのも大きなメリットです。
金タワシで擦っても少し傷が付く程度で、機能を損なう事はありません。
キッチンのシンクや包丁などにも使われている事からも、錆びにくく安全性の高い金属ということが解ります。
完璧とも思えるステンレス鍋ですが、デメリットもあります。
それは、熱伝導率の悪さです。
ステンレスは熱伝導率が低いので、熱が素材に伝わりにくい特徴があります。
安価なステンレス鍋は熱伝導率の悪さを解消する工夫がなく、鍋底で熱ムラが起こります。
焼き物や煮物をするには向かず、鍋底が焦げつく場合があります。
そのまま焦げを放置すると、焦げの上に焦げが付いて行きます。
酸性や塩分の強いものは、ステンレス表面の皮膜を破壊します。
料理を鍋の中に長時間入れておくと錆びる原因になります。
ほとんどの鍋は、耐蝕性が強いステンレス鋼が使われていますので、常識的な使い方であれば錆びる事は無いと思います。
ステンレス鍋の中には、金属の味がするとレビューされている商品があります。
通常のステンレスに臭いはありませんが、水の成分、細菌、洗い残しによる付着物などの汚れがステンレスと反応して、特有の金属臭を引き起こすそうです。
酢やクエン酸を使って汚れを落とす方法がありますが、強い酸性はステンレスにとってあまり良いものではありません。
短時間であれば問題は起こりませんので、やるなら手早く済ませましょう。
他には、米のとぎ汁やお茶の出がらしを使って洗ったり、卵の殻や重曹を使って洗う事で汚れを落とせます。
汚れを取る事で金属臭を消す事が出来るようなので、料理が金属臭いと感じたら試してください。
ごく一部に耐蝕性の低いステンレス鋼を使った鍋があります。
発生した錆が食材に移ると、金属臭がする料理が出来上がります。
見た感じは錆びていないけど、顕微鏡で見ると錆が出ている事もあります。
耐蝕性が高いステンレスが使われた調理器具の方が、金属臭が出るリスクを減らせます。
購入する際は、使われているステンレス鋼のチェックを忘れずに!
購入したての鍋表面は、薬剤や金属粉が付いている場合があります。
これが料理の金属臭の原因になる事もあるので、良く洗ってから使用しましょう。
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