優柔不断流の買物道 > 小麦の風味がする糖質ハーフパンレシピ!大豆粉臭とグルテン食感が苦手な方へ
2017年10月05日

小麦の風味がする糖質ハーフパンレシピ!大豆粉臭とグルテン食感が苦手な方へ

スポンサーリンク



今回は「モチモチふわふわでしっとり食感の低糖質大豆粉パンレシピが完成!」という記事で、ご紹介した大豆粉パンの改良レジピです。

なぜ改良レシピを考えたのか?
大豆粉の風味とグルテンの食感が微妙に気になるという意見が出たからです。
私は大丈夫ですが、家族から「普通のパンが食べたい」と言われました。
糖質制限をしてない人は、糖質より美味しさの方が大事ですからね〜。

純ココアを入れると大豆粉の風味は薄れますが、毎回では飽きます。
それに、ココア入りパンはトースターで焼くと焦げやすいです。
忙しい朝にパンをトースターに入れてスイッチオン、少し他の事をやり、そろそろ焼けるはずと思って確認すると、焦げていたという事が何度か起こりました。

糖質を抑えて小麦の香りがするパンを焼くにはどうすれば良いか試行錯誤しました。
何度か試した結果、大豆粉を減らしても低糖質なレシピが出来たのでご紹介します。

糖質ハーフ食パン

「低糖質大豆粉パンレシピ」の記事に、何度かご質問をいただきました。
「レシピ通りに焼いたけど膨らまない、どうしたら良い?」という質問です。

パンが膨らまない原因は、色々な事が考えられます。
全ての材料が膨らみに影響します。

その中で大きく影響するのは、大豆粉などの粉類・イースト・水分量・グルテンです。
大豆粉が古かったり、グルテン形成を阻害する全粒粉などは使われていないと思われます。
イーストは冷凍保存しておけば悪くなりません。
水分量もパンを何度か焼いていれば、生地の状態で判断できるはずです。

残るは、グルテンです。
小麦グルテンは、メーカーによって非常にバラツキがあります。
同じグルテン粉でも、稀にある時から成分が変わって膨らまなくなる事もあります。

上手く膨らませるためには、イーストが活発になって多くのガスを発生させ、それを包み込んで逃がさない適度な粘りのあるグルテン膜が必要です。
最適なグルテン膜を作るためにグルテン粉はとても大事です。

生地温度や硬さ、ホームベーカリーの特性なども関係してくるので、グルテンだけが原因と言い切れないのが難しいところ。
何度も実験されている方は失敗原因を予測できますが、普通はそこまでやらないと思います。
材料が無駄になったら勿体無いですからね〜。
膨らまない原因がどこにあるか見極められない方は、当記事のレシピを参考にしてください。


小麦感のある低糖質パンレシピ


先ずは、今回のレシピです。

・ドライイースト(赤サフ)5g:糖質0.525g
・無塩バター10g:糖質0.02g
・オリーブオイル5g:糖質0g
・塩2g:糖質0g

・強力粉(キタノカオリ)80g:糖質55.2g
・大豆粉(みたけ失活大豆粉)10g:糖質1.56g
・グルテン粉(パナソニック)50g:糖質5.8g
・スキムミルク(よつ葉)10g:糖質5.33g

・クリームチーズ30g:糖質0.69g
・卵M2個:糖質0.2g
・お湯40g:糖質0g

・追加で何らかの糖質(詳しくは下に記載)

1斤の糖質合計量は、69.325gになります。
6枚切りにすると、1枚の糖質量は約11.56gです。
8枚切りにすると、1枚の糖質量は約8.67gです。

前の大豆粉パンレシピとの違いは、強力粉を増やし、大豆粉とグルテン粉を減らしたところ。
強力粉を増やさないと、小麦パンの風味と食感が出ませんでした。
今回の強力粉は国産のキタノカオリを使っていますが、お好きなもので構いません。

ハルユタカも良いですが、私はキタノカオリの方が好きです。
キタノカオリ小麦は、北海道の「ホロシリコムギ」とハンガリーの「GK-Szemes」という小麦を掛け合わせた品種です。
クセがなくマイルドな風味、もっちり感が出やすいのが特徴です。

今回のレシピで1番大事なのが、糖質です。
上のレシピに何らかの糖質を追加で入れます。
強力粉100%であれば小麦粉中の糖をイーストが利用できますが、グルテン粉は強力粉に比べ糖が少ないのでイーストの餌が不足します。
少しだけ糖質を入れることで、イーストの働きが高まり生地が大きく膨らみます。

糖質制限レシピなのに糖分を入れちゃうの?という感じですが、糖質を入れないと失敗する確率が上がります。
入れなくても焼けますが、入れた方が美味しくなり、失敗が減るはずです。
糖質を入れると言ってもほんの少しで、高糖質にはなりませんのでご安心を。
糖質を多く入れ過ぎるとパンケースのフタを押し開けるほど膨らむので注意です。

糖質を追加するほどパンが甘くなり食べやすいですが、小さじ2分の1か、小さじ1程度で良いと思います。
それ以上入れる場合は、粉と水分を減らした方が良いと思います。
糖質量も増えるので計算を忘れずに!

私が時々入れている糖質は蜂蜜です。
蜂蜜の糖質は100g当たり79.7gです。

蜂蜜小さじ1は約7gなので糖質は5.6gになり、8枚で割ると糖質は0.7gになります。
今回のレシピで8枚切りパン1枚の糖質は8.67g+はちみつの糖質0.7g=9.37gという計算になります。

蜂蜜小さじ2分の1は約3.5gなので糖質は2.8gになり、8枚で割ると糖質は0.35gになります。
今回のレシピで8枚切りパン1枚の糖質は8.67g+はちみつ小さじ2分の1の糖質0.35g=9.02gという計算になります。

どうでしょう?
糖質を入れると言っても少量なので大きく糖質は上がりませんよね。
コンビニの低糖質食パンより少ない糖質量で済みます。


パンに追加する糖分あれこれ


蜂蜜は、なるべく「純粋」と書かれた商品を選んでください。
熱加工されていない方が、栄養素が壊れていません。
蜂蜜には砂糖に含まれていない色々な栄養素が含まれています。
蜂蜜には殺菌効果、疲労回復、口内炎の緩和、喉の殺菌保湿、二日酔いの解消、動脈硬化予防などがあると言われています。

私が良く使っているのがこちら。
定番のサクラ印で、どのスーパーでも売られています。

純粋以外の蜂蜜は、水あめや糖などの混ぜものが入っています。
一部ですが純粋と書かれていても、加熱処理された商品があるようです。
非加熱の蜂蜜は透明度が高いので店頭で商品を見比べれば解ると思います。
公正取引マークがあれば「全国はちみつ公正取引委員会」の会員である証拠なので、勘違いさせる表記は無いはずです。

店頭でも気温が低い時期に蜂蜜が白く結晶化した状態になっている場合があります。
これは蜂蜜本来の性質で、純粋蜂蜜特有の現象です。

蜂蜜以外で良く使うのは、マッカイのマーマレードです。
マーマレードには食物繊維が入っているので、蜂蜜より少したけ糖質が低いです。
商品によって糖度が違いますが、100gあたりの糖質は45g〜65gくらいです。

マーマレードを探すと多くの種類があります。
高級なものは凄く美味しいのですが、賞味期限が短く使いきれません。

マッカイのマーマレードはイギリス産なのに、手ごろな価格で日持ちします。
安価で甘いだけのマーマレードとは違い、どの種類も大人向けな味です。
その中でもシャンパンは甘さが抑えられており、お子様には向きません。
お酒の風味が微かにする程度で、シャンパン味はしません。

パンにつけて食べると糖質を摂り過ぎるので、パンを焼く時の糖分として利用しましょう。
僅かに爽やかなオレンジ風味がパンに残って良い感じです。

レーズンを入れる場合は、蜂蜜やマーマレードなどの糖質を入れる必要がありません。
レーズンの糖分だけで十分イーストの餌になります。

レースンは、有機・ノンオイル・砂糖不使用がオススメです。
下処理せずにホームベーカリーに投入しています。

有機なので少し高いですが、1kgあると数カ月もちます。
開封後は冷蔵保存すれば腐りません。
私は冨澤商店のリアル店舗で買う事が多いです。

レーズン100gの糖質量は76.6gあり、糖質が高いので入れる量は控えめにしてください。
レースンが多くないと嫌という方は、包丁などで切ってから入れると良いです。
粒感は無くなりますが、レーズンの中身が生地に溶けて味が濃くなると同時に、いっぱい入ってる風にかさ増しできます。


素材の投入タイミングと手順


@パンケースに冷蔵庫から取り出した卵2個を割り入れ、少しかき混ぜます。
それほど綺麗に混ぜる必要はありませんが、几帳面な方は綺麗に混ぜてください。

Aクリームチーズを投入します。
室温に戻すか少しチンして暖めた方が良いですが、冷蔵庫から出したままでもOK。
30gを大きな塊で入れるのでは無く、生地に混ざりやすいよう3〜4つくらいにカットして入れてください。

B熱湯を投入
冷えた卵がパンケースに入っているので、沸かしたばかりのお湯を計量カップで計りパンケースにザバッと入れます。
卵と合わさって丁度良い温度になります。
お湯によって卵の白身が少し白くなりますが気にしない。
室温にした卵を使うなら、ぬるま湯でも良いです。

C粉類(強力粉・大豆粉・グルテン粉・スキムミルク)を投入
粉類はビニール袋などに入れてシェイクしておきましょう。

D塩を投入
レシピには2gと書いていますが、適当で構いません。
私は指でひとつまみ入れてます。

E早焼きモードでスタート。
粉がまとまり生地の塊になるまで、数分少し待ちます。

F軟らかくしたバターやオリーブオイルなどの油脂を投入
生地がまとまったら、ホームベーカリーのフタを開けて油脂を投入します。
油を入れると生地が一時的にベチャッとしますが、そのまま少し待っていると生地が油を吸って、まとまりを取り戻します。
油脂が生地に馴染むまで待ちます。

G糖分の投入
油脂が生地に馴染んだら、こね中の生地に蜂蜜やマーマレードを垂らします。
レーズンパンの場合も、このタイミングで投入します。
レーズンの自動投入があるならそれを使っても良いです。

Hイースト投入
糖分が生地に混ざったら、イーストを上からパラパラふりかけます。
イースト自動投入型のホームベーカリーならその機能を使っても良いです。
ここまでで、5〜10分経過しているはずです。

Iこね終わりを待ちます。
適度な生地の暖かさと糖質で、イーストが活発に働きガスが出ます。
こねが終わるくらいには、少し膨らんで張りのあるふっくらした生地になっているはずです。

こね終わりの生地の様子。
糖質ハーフパンこね終わり生地
この時点ではそれほど大きく膨らみませんが、寝かせ(発酵)が進むと、大きく膨らみます。
ホームベーカリーが焼き工程に入ると、生地が釜伸びしてケースからはみ出すくらいまで膨らみます。

Jできれば、羽根を外し、生地を丸く整えてケースに戻し、水でぬらした手で生地の上部を撫でてください。
その際「おいしくな〜れ!」と言いながら撫でてください(笑)
生地表面を濡らすのは生地が可愛いからでは無く、生地表面を乾かさないためですよ。
後は焼き上がりを待つだけです。

ここでワンポイント!
生地をこねてグルテン形成をするのに糖質は必要ありません。
糖質はグルテン形成を促進するどころか、グルテンの形成を邪魔する働きがあります。
油脂もグルテン形成を抑制する働きをします。
これら理由から、強力粉100%でない場合は後入れにしています。

後入れと言っても遅すぎると、ホームベーカリーのこね工程が終わってしまい、材料が生地に混ぜ込めなくなります。
生地に均等に油脂・糖分・イーストを混ぜたいので、私はこね工程の序盤〜中盤の間に投入しています。

スタート前にイーストまで全ての材料を入れる場合は、卵やクリームチーズなど冷蔵された材料を室温に戻し、熱湯では無くぬるま湯を使いましょう。

塩はグルテン形成を促進しますので、必ずスタート前にパンケースに入れてください。
小麦粉と塩で作るうどんも、塩によるグルテン形成の促進効果を利用してもっちりした食感にしています。


香りと風味と食感


焼き上がりの見た目は・・・そんな変わりませんね。
糖質ハーフパン焼き上がり

荒熱がとれ、波刃のパン切り包丁で切ると、小麦パン同様に切りカスが大量に出ます。
この切りカスは、パンの耳がサクッと焼けている証拠です。
中がフワフワなので、切る時に潰さないよう注意してください。

大豆粉が多いパンより多少糖質は上がりますが、香り・風味・食感がとても良く小麦感のあるパンになります。
大豆粉の量を極端に減らしているので、大豆風味はほとんどありません。
グルテン独特のむっちりした食感も薄れるので、あれが苦手な方にもオススメです。
大豆粉とグルテン粉の量が少なくて済むので経済的です!

普通のパンが食いたいと言っていた家族に「これ低糖質パン?」と言わせました。
文句が多い家族を満足させる仕上がりです(ほっ・・・)
最初はいかに大豆粉風味を無くすか、グルテン食感を抑えるかを考えて居ましたが、結局強力粉とグルテン粉の配合割合によって、糖質オフにした感じになりました。

ホームベーカリーに付いてくる食パンレシピは、8枚切りで1枚の糖質量が約20〜25gほど。
強力粉を250g、砂糖は30gくらい入れますから、かなり糖質が高くなります。
間違いなく美味しいけど糖質制限者には厳しい。
どれくらい糖分を追加するかにもよりますが、小さじ1程度なら一般的な食パンの半分程度に糖質を抑えられます。
強力粉の食パンとほとんど変わらないものが、半分の糖質で食べられるならアリでしょ?

低糖質というより「糖質ハーフ、もしくは糖質オフ」な食パンです。

食べてみて、やっぱりパンには甘さが必要だなぁ〜と感じます。
少し糖分が入るだけで、美味しさが格段に違います。
香りと風味もパン食感には重要な要素だと思います。
パンが焼ける際に大豆粉パンにはない、小麦が焼ける良い匂いが部屋中に立ち込めます。
この香りも大事ですよね〜。

もっとハッキリ甘くしたい方は、糖質が上がらない人工甘味料を追加してください。
私は人工甘味料を積極的に摂りたくないのと、高い材料は使いたくないので入れていません。

トースターでこんがり焼いて、バターを塗って、蜂蜜をかけたら天にも昇る美味さです!
蜂蜜かけたら糖質が凄い事になりますけど、美味いのよね〜。
糖質たっぷりのパンに、追加で糖質をかけて食べるよりマシ!というデブ発想です。
たまにしかやってませんよ(笑)

今回の糖質ハーフパンのレシピが、お役に立てれば幸いです。
よかったらお試しくださいな!


スポンサーリンク

posted by ユージュー at 01:59 | Comment(0) | グルメ 糖質制限