猛暑も終わり、快適なキャンプシーズンになって来ました。
今回は、お泊りキャンプで必ず使うペグについてです。
ペグの種類は非常に多いですが、個人的にオススメのペグをご紹介します。
ペグは簡単に言うと、テントを地面に固定するための釘です。
テントに付いている穴やロープに、ペグを通して地面に打ち込んで固定します。
テントをペグで固定しないと風で飛んでいきますので、ペグは絶対必要です。
昼間に風が無くても、夜に風が強くなる事もあります。
テントの周りだけ固定されている方をよく見かけますが非常に危険です。
テントは、テント周りに付いているロープも使うように設計されています。
タープはロープが少ないので良いですが、大型テントはロープが多いです。
全てのロープをペグで固定するのは面倒ですが、色々な方向から吹く風に対応するにはやるしかありません。
ペグ固定を手抜きすると、力が一カ所に強く掛かり最悪テントが破れます。
しっかり地面にペグが固定できていないと、火を使っている場所にテントやタープが崩れてきたりして危険です。
ペグを甘く見てると泣く事になります!
テントやタープが強風によって崩壊し、ガラス製のランプが粉々になったり、テントが飛ばされて転がっているのを何度も見た事があります。
持ち主がその場に居れば対処すると思いますが、崩壊する時に持ち主は買い物に行っていたり外出している事が多いです。
強風で飛ばされている他人のテントを受け止めた事もあります。
小さい子が遊びまわっていたので、巻き込まれないよう対応しましたが非常に怖かったです。
幸い手を擦りむく程度の怪我で済みましたが、大人の私でもテントと一緒に吹き飛ばされそうでした。
子供が巻き込まれていたらどうなっていた事やら・・・
体感では緩い風でもテントなどの生地に掛かる風圧はかなりの力になります。
もし、他のテントに当たって破損させたら、テントの弁償だけでは済みません。
キャンプが出来なくなるわけですから、その他もろもろの弁済も発生します。
キャンプ道具の管理・設置の責任は持ち主にありますので、急に強い風が吹いて起きた事故でも責任が生じます。
屋外で風が吹くのは当たり前で、予測可能ですから。
誤った固定方法でテントを壊したり、テントの下敷きになるのは自業自得ですが、他人を巻き込まないでほしいものです。
子供用の小さいワンタッチテントも、しっかり固定しましょう!
重い荷物を中に置けば飛ばないだろうと思っている方が多いようですが、子供が荷物を持ち出す事があります。
触らないでね!と言っても触るのが子供です。
このようにキャンプをする上で、ペグは非常に大事な固定グッズです。
確かなペグを使う事、確実に固定する事は、設営の基本!
本格キャンパーでは無い私でも、そこは気を付けています。
忘れないでください。
テントやタープ付属のペグはイマイチ
テントなどに付属しているプラペグやスチールペグは弱いです。
「全て入ってるから直ぐに使える!」という宣伝文句を入れるために、安価なプラペグやプラハンマーが付いた商品があります。
急場しのぎとしては使えますが、常用するには厳しいものがあります。
芝の土台からこだわって砂入れしているような高規格キャンプ場であれば、貧弱なスチールペグでも大丈夫です。
しかし、そのようなキャンプ場はそう多くありません。
色々なキャンプ場に行きましたが、大小様々な石が埋まっているキャンプ場が多いです。
ホームページに「芝サイト」と書いてあっても、実際はタダの草地ってのも多いです。
雑草が生えた草地は、硬い木の根やコンクリート片などが地面の下に埋まっています。
このような地面にプラペグやスチールペグは刺さりません。
頑張って打ち込んでも、ペグが曲がるか折れる結果になります。
私も初心者の頃は、よく曲げました・・・
最強の鍛造ペグ
どんな地面でも打ち込めて、強力にテントやタープを固定してくれる最強のペグ、それが鍛造ペグです。
鍛造(たんぞう)とは、高熱処理した鋼を金属をハンマー等で叩いて整形する方法です。
鋼は叩かれることにより、隙間が埋まり、結晶が微細化されると共に結晶方向が整うので強度が高くなります。
刀鍛冶が日本刀を作る時にハンマーでカンカン打ちますが、あれは人の手による鍛造です。
現代の鍛造は、プレス機の圧力によって鉄を打ちます。
鍛造ペグは、この方法によって鍛えられているので物凄く丈夫です。
木の根なんか余裕です。
アスファルトにも打ち込めます。
石やコンクリートがあっても、それらを割って食いこんで行きます。
それほど丈夫なのが鍛造されたペグです。
私が愛用しているのが、スノーピークのソリッドステークというペグです。
名前からメタルギアを思い出した方はゲーム好きですね(笑)
スノーピークは、アウトドアグッズで名の知れたメーカーです。
アウトドアへの強いこだわりがある企業で、その思想に共感するファンも多いです。
スノーピーク製品は高価ですが、デザイン、使い勝手、耐久性などが考えられており、値段なりの価値があります。
ペグに関しては、ソリッドステーク(通称:ソリステ)を買っとけば間違いないでしょう。
ソリステの詳しい製造方法は、スノーピーク公式ページ で見てください。
私は、20cmと30cmを各18くらい持っています。
テントやリビシェルの固定に全部は使いませんが、ペグは無くすこともあるので本数に余裕があった方が良いです。
力が掛かる四隅は、長いペグを打ってしっかり固定しています。
40cmもありますが、持ち運びが大変ですし、長すぎて引き抜くのに苦労します。
20〜30cmくらいが丁度良いと思います。
似た製品で、エリッゼというブランドの鍛造ペグもあります。
エリッゼは楕円という意味で、軸が楕円形状になっているところからの名前だそうです。
こちらもスノーピークとほぼ同じ鍛造方法なので、強度はあるようです。
仕上げが荒いというレビューもあります。
頭部形状がソリステと若干違います。
価格は大して変わりません。
ちょっと気になるのが、頭に付いている穴の大きさです。
ハンマー裏のフックをペグ穴に引っかけて抜くのですが、ソリステより若干小さくハンマーフックによっては入りづらいようです。
その他は、大した違いは無いと思います。
カラーバリエーションが豊富なので、好きな色が選べるのが魅力です。
鍛造ペグの弱点
非常に丈夫な鍛造ペグですが、欠点もあります。
それは、重さです。
マジで物凄く重いですよ!
30cmだと1本180gありますので、10本で1.8kgになります。
本数が多いと荷物が重くなります。
私は36本前後持って行くので、ペグだけで5〜6kgの重さになります。
他のキャンプ道具の重さもあるので、かなり重い荷物になります。
オートキャンパーなら良いですが、バイクキャンパーは本数は抑えてください。
丈夫さと重さは比例します。
鍛造ペグの中にも軽くて安い製品もあります。
素材が弱かったり鍛造が甘かったりしますので、安ものは止めておきましょう。
強度が無いと折れやすいですよ。
もう1つの弱点は、ゆるい地面への固定です。
緩い地面とは、砂地や泥地などです。
鍛造ペグに限りませんが、軟らかな地面に細いペグは効きません。
そういった場所には、幅が広いプラペグやスチールペグの方がしっかり固定出来ます。
キャンプ場に軟らかな地面は、そうありませんけどね。
サブのペグたち
メインのペグはソリッドステークを使っていますが、使いどころによって別のペグにした方が便利な場合もあります。
私は使う予定が無くとも、サブ扱いのペグを必ず持って行ってきます。
安くて軽いスチールペグ
貧乏人の味方、キャプテンスタッグです(笑)
キャプテンスタッグは、低価格のアウトドアグッズを色々出しています。
このスチールペグは、テントやタープに付属されています。
付属されているものは、テント生地を傷つけないよう先が尖っていないものが多いです。
こちらは先が尖っていて地面に刺さりやすくなっていますので、テントと一緒に保管する場合はペグの先を何かで包んだ方が良いでしょう。
ランタンポールの固定や、テント出入り口のフックが付いた紐の固定(足を引っかけないように)など、ちょっとしたところに使うのに適しています。
細いので石に当てると1発で曲がりますが、細くて軟らかいので平らな石の上で叩けば、ある程度まっすぐに修正できます。
軟らかい地面は、プラペグの方がしっかり刺さります。
細いペグは、どんな素材でも軟らかい地面には弱いです。
プラペグは幅があるので、砂浜などの軟らかい地面に適しています。
ただし、河原や石混じりの地面では使いものになりません。
私も何かに付属していたプラペグを数本持っていますが、使用する機会がありません。
Vペグも砂地や軟らかい土に適応しています。
スチール製であれば、多少地面が硬くて打ち込めます。
Vペグは面に力が加わるので、強力に刺さります。
これはコールマンですが、Vペグやプラペグは他社からもいっぱい出ています。
キャンプ場に行くとコールマンのテントだらけです。
みんなコールマン好きですよね。
コールマンは、アウトドアメーカーとして1番有名かもしれません。
万能な使い方が出来るネイルペグ。
頭にプラパーツが付いているペグで、数本持っています。
テントの外側にかけるフライシートの前後はジッパーで開け閉めしますが、閉めた時に引っかける用のペグとして使っています。
また、リビシェルのひさしを開くのにポールにロープを引っかけますが、そのロープも固定にもネイルを使っています。
ネイルペグは、一時的にロープを引っかけるのに丁度良いです。
私はこんな感じで、ペグの使い分けをしています。
他にもペグの種類はありますが、キャンプ場で使うのはこんなところだと思います。
ペグとペグハンマーは、メーカーを合わせましょう
ペグを打つにはハンマーが必要です。
ホームセンターにある安い鉄ハンマーを使っても良いのですが、ペグを抜く事ができません。
ペグ抜き用フックがついたハンマーを使うと、ペグ抜きがグッと楽になります。
私が使っているハンマーはコレです。
ハンマーの後ろにあるフックが、ソリステの穴に入れやすく抜きやすい大きさです。
穴にフックを差し込み、左右にヘッドを振るように引き抜くとタダ引っ張るより軽い力でペグが抜けます。
フックに取っ手が付いただけの安価なペグ抜きもありますが力が必要です。
ペグハンマーならヘッドの重さを利用して頭を左右に振れるので、地面に食い込んだペグをゆるめやすいです。
値段は高いですが、このフックが非常に便利です。
実はこのペグハンマーを無くした事があります。
おそらくキャンプ場に置き忘れたのでしょう。
無いのに気が付いたのが次のキャンプの時・・・
ペグが打てず管理棟に行ってハンマーを借りました(泣)
安くないですが、仕方なく買い直しました。
無くさないよう気を付けてくださいね。
ヘッドが銅製の高価なハンマーもあります。
ペグを叩くと銅製のヘッドがへこむことで、食い付きが良くする商品です。
叩いた時の衝撃も銅製ヘッドが幾らか吸収してくれます。
当然、使っている内にヘッドが潰れていくので交換が必要になります。
ちょっとした打ち込みやすさに数千円払える方はどうぞ!
ペグがエリッゼなら、エリッゼのペグハンマーにしましょう。
同社のペグ穴に入りやすいフックの大きさと形状になっています。
ステンレスヘッドと真鍮ヘッドがあります。
ヘッド交換式は、どうしても価格が上がりますね。
キャンプ場へ行くと、プラペグをプラハンマーで一生懸命打っている姿を目にします。
テントなどに付属されているので当然使おうとする訳ですが、プラハンマーはヘッドの重さが無いので、少し地面が硬いだけで打つのに苦労します。
プラハンマーしか無い場合は、その辺に落ちている石の方が簡単に打ち込めます。
鉄のハンマーであれば、プラペグでも鍛造ペグでも何でも打てます。
プラペグは弱いので、鉄ハンマーで打つ時はあまり強く打たないようにして下さいね。
ペグハンマーは金槌としてはお高いですが、打つ・抜く、が出来るので設営と撤収が早くなります。
ペグと同メーカーのペグハンマーをオススメしますが、予算が無い場合は他社のペグハンマーでも十分です。
なるべくペグメーカー製ハンマーとフック形状が似ているものを選びましょう。
ペグ穴の大きさにフックが合っていないと、使いづらいと思います。
ペグに100均のリボン
・ペグのメンテ
地面から抜いたペグは、雑巾やウェットティッシュ等で土や泥を拭き取ります。
これ以上のメンテナンスは、何もしていません。
鍛造されたペグは簡単には折れないので、錆にだけ気を付ければ一生使えると思います。
使っているとペグの先が石などと擦れ、黒い塗装が削られます。
ほんの少しだけ錆が出ますが、拭けば取れる程度です。
何年も使っていますが、錆で酷い状態にはなっていません。
・ペグの運搬
ペグをむき出しにしておくと先端が危ないので、10本づつくらいをまとめて先端にエアーパッキンや布を巻き、使い古しの靴紐で縛っています。
ペグをバラバラの状態で収納すると、移動中荷物の中でガチャガチャ暴れてうるさいです。
靴紐は柔軟性と強度があるので、重くてバラける物を縛るのに適しています。
・ペグを無くさないために
ソリットステークは、黒くて目立たないので無くす可能性があります。
私は100均で目立つ色の細いカラーリボンを買ってきて輪を作り、ペグ穴に着けています。
ペグ穴にロープを付ける方法もありますが、穴が狭くなりハンマーのフックが引っかけ辛くなるので、邪魔にならないリボンがオススメです。
地面に刺さっている時にリボンが目立つので、足を引っかける事が少なくなります。
目立つ色のリボンによって、草地に置いたペグを発見しやすくなります。
リボンを指に引っかければ、汚れた部分を持たずに持ち運び出来ます。
リボンを引っ張ってペグを抜くのは無理なので、あくまでも目印としてのリボンです。
お試しあれ!
実はわたくし、スノーピーク製品をほとんど持っておりません。
唯一持っているのがペグです。
スノーピーク製品はオシャレで使い勝手も良さそうですが、お高くてねぇ。
貧乏キャンパーなので、キャンプグッズは見た目よりコスパ重視になってしまいます。
メーカーで言うと、キャプテンスタッグ、ロゴス、コールマン、ユニフレーム辺りのグッズが多いです。
これらのメーカーグッズは、手に入れやすくリーズナブルなので助かります。
今は色々な会社から鍛造ペグが出ていますが、以前はスノーピークのソリッドステークくらいしかありませんでした。
ペグの常識を塗り替えたと言っても良いほどの丈夫さで、使っている方も多いです。
鍛造ペグにすれば「ペグが刺さらない!」って事が無くなりますよ。
決して安くはありませんが、後悔しないペグだと思います。
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