今回は、テーブルについた傷をDIYで修復しようと思います。
使うのは、机、床、家具などに使える樹脂タイプの補修剤です。
補修剤を使えば、ある程度綺麗に補修できるはずです。
そもそも何で机に傷が付いたかですが、ウチの奥さんは良くモノを落とすのです。
今回机に派手に落としたのは、ガラスのコップです。
もちろん粉々になりました・・・
怪我がなくて良かったですが、テーブルに小傷が付いてしまいました。
机の表面って、結構硬いんですけどね〜。
どうやったら傷が付くまで強く落とせるのか解りませんが、傷が付いてしまったものは仕方がありません。
修理させていただきます。
面倒くさっ!とは言えません(笑)
小傷修理には樹脂スティックを熱で溶かすタイプが便利
小傷を埋める程度であれば、樹脂スティックを熱で溶かして埋めるタイプが便利です。
値段も安いものから高いものまで色々あります。
アマゾンで人気があるのが、イージーリペアキットです。
補修用のイージーリペアスティック(樹脂スティック)とホットナイフ(簡易ハンダゴテみたいなやつ)がセットになったものです。
ホットナイフが電池式なので取り回しは楽ですが、パワーはありません。
樹脂スティックをホットナイフで溶かして、傷に流し込むタイプです。
床や家具の色によって、ライトとダークという種類があり樹脂スティックの色が違います。
低価格で人気なのが、かくれん棒です。
樹脂スティックを溶かすのにドライヤーを使うので小手は付いてきません。
ドライヤーで軟らかくなった樹脂スティックを傷に直接塗り込み、付属のヘラで削り落すタイプです。
ドライヤーは熱が分散するので、樹脂スティックを軟らかくするのに少し時間が掛かります。
ヘラで削れるという事は、固まってもそれくらいの硬さにしかならないという事です。
家具などなら良いですが、床や机などには向かないと思います。
樹脂スティックは、硬化後の硬さに種類があります。
ソフトタイプは、硬化後もそれほど硬くなりません。
ノーマルタイプ(メーカーによってはこれをハードタイプとしています)は、耐久性はありますが、硬化後も爪で削れるくらいの硬さです。
ハードタイプやスーパーハードタイプは、硬化後非常に硬くなります。
ハンダゴテで樹脂スティックを溶かして流し込むようになっています。
手で削れないくらいの硬さになるので、平らに整形する際も熱を加えながらやります。
家具などであれば、ノーマルタイプで十分です。
床やテーブルなど擦れる場所は、ハードタイプの方が削れにくいです。
かくれん棒には、スーパーハードタイプもあります。
樹脂スティック・木目ペン・耐熱保護ジェル・スチールウールがセットになった商品です。
必要なものが全部入っていますが、付属の樹脂スティックが3色しか入っていません。
修理個所の色が合っていない場合は、樹脂スティックを追加購入しなければなりません。
私が使っているのがコレです。
床のへこみ修理をやるために数年前に購入したものです。
これは樹脂スティックに色幅があるライトです。
濃い色が多めに入っているダークもあります。
電熱コテ・コテ台・樹脂スティック5本・耐熱保護剤・木目ペン・スチールウールがセットになっています。
必要なものが全部入っており、樹脂スティックが5色あるので色々なところに対応できます。
「新キズなおしま専科」という商品もあるようですが、内容は同じようです。
コテ台が何気に便利です。
薄い金属板に穴が開いているだけのパーツが付いているので、それを曲げて使います。
電熱コテにスイッチがあって、オンオフ出来るのも良いです。
この電熱コテは、電子工作をする際のハンダゴテと同じものです。
樹脂スティックを溶かすのは、ハンダゴテでも対応できます。
しかし、大事なのはコテ先です。
色の違う樹脂を混ぜる場合は、コテ先で熱を加えながら混ぜます。
また、傷に充填した樹脂を熱で融かしながら平らにするので、コテ先が平らじゃないと仕上げができません。
⇒ハンダゴテの先にカッターがつけられるモノがあれば代用可能かも。
耐熱保護材が無いと傷の周りがコテの熱でコゲます。
⇒ゲル状の軟膏があれば代用可能かも。
スチールウールが無いと、木目ペンをボケさせることができません。
⇒茶色い油性ペンと除光液があれば代用できるかも。
このように無理やり代用品を使う事も可能だと思いますが、セットを買った方が確実です。
本来の使い方では無い代用品を使った場合、何が起こるか判りません。
私もハンダゴテを持っていたので、代用できないか考えましたが、取り返しがつかなくなると嫌なので全部入りのセットを買いました。
試したい方は、チャレンジしてみてください。
もしかしたら安く抑えられるかもしれません。
大きな傷、穴、欠けにはパテを使います
小傷や小さいへこみなら樹脂スティックを溶かして充填する形で良いですが、大きな傷や穴埋めには向いていません。
大きな傷や穴埋めには、パテが適しています。
補修用のパテは、非常に多くの種類があります。
良く使われるのがウッドパテです。
アクリル樹脂が主成分のパテです。
2液を混ぜるタイプでは無いので、そのまま使用できます。
タモ白色とラワン色がありますが、仕上がりの色は明るめです。
チューブに入っていて軟らかいのでヘラで盛るような使い方です。
硬化するまで24時間掛かります。
セメダインのエポキシパテも有名です。
軟らかい、ねんど状のエポキシパテです。
外側と内側に2つのねんど層があり、練り合わせる事で硬化が始まるエポキシパテです。
エポキシパテなので硬化後の硬度は高めです。
10分で硬化するので急いでいる時に便利です。
逆に、ゆっくり作業したい方には向きません。
補修パテの中でも硬化後に非常に硬くなる商品があります。
2種類のパテを混ぜて使うタイプなので面倒ですが、硬化後は非常に硬くなる事で有名です。
強度が必要な補修に役立ちます。
練った後も硬めというかパサ付いているので、硬化前は整形しづらいです。
おおざっぱに盛ってヤスリがけをして整形します。
硬化に6時間かかります。
タモ白色とラワン色がありますが、こちらもコニシなので色は明るめです。
他にラッカーパテというのもあります。
ラッカーパテは、乾燥後も溶剤成分がずっと揮発するので肉痩せして補修部分がへこみます。
エポキシパテはラッカーパテと違い、乾燥後の委縮がないのが良いところです。
ねんど状のエポキシパテは、造形のしやすさや削って加工できる事から模型を作る方に重宝されています。
安価なポリエステルパテもありますが、強度が低いので床などの補修には向きません。
ポリパテは、プラモデルを作る方にお馴染ですね。
用途別に商品があるので、それを使っていれば間違いないと思います。
パテを使う場合は、特性を調べてから使ってください。
本来の用途以外の部分で使うと、不具合が起こります。
パテは隙間や穴を埋めるものであり、着色は別という考えです。
車の傷やヘコミ修理にもパテが利用されますが、当然塗装されます。
小傷で使う樹脂スティックは、それ自体に色が付いていますので着色は必要ありません。
修復するために追加で樹脂スティックを購入
今回修理するテーブルは、木材ではなくプリントされた天板になります。
傷の様子!
大きさが1cm程度、1番深いところが数ミリの浅い傷です。
傷の周りに幾つも小傷がついていますが、この程度なら樹脂スティックで十分です。
もう少し大きくて深い傷でも樹脂の充填で対応できます。
持っている「キズなおしま専科」の中にテーブルと似た色の樹脂スティックが無かったので、新たに2色購入しました。
購入したのは、床暖房にも使える最高硬度のものです。
ウチに床暖房はありませんけどね(笑)
テーブルに使うのでツヤありです。
色は22番の明るい茶色と91番の白です。
このシリーズは色混ぜが可能なので、テーブル色に近い色にして埋めます。
ハウスボックスは、樹脂スティックの事を「シェラック」と読んでいます。
メーカーによって呼び方が違うので、当記事では「樹脂スティック」で統一しています。
床や机の場合は、擦れに強い「最高硬度」が良いと思います。
ネットだと1本1,000円近くしますが、ホームセンターなら500円しません。
つや無しで普通硬度の樹脂スティックならネットでも安いです。
ちなみに黄色っぽい透明の樹脂スティックは、削れていない床のへこみを埋めるものです。
何か硬いものを床に落として出来たへこみ傷を上手く隠してくれます。
どこに使うか記載がありませんので、参考まで。
テーブル表面についた傷を修理して行きます
先ずは、傷がついた部分を平らにしなければなりません。
傷を触って盛りあがっている部分があれば、カッターなどで削ってください。
今回修復する傷には盛りあがった部分はありませんでしたが、一応傷周辺を爪でカリカリしてから作業に入りました。
電熱コテを温め、樹脂スティックを溶かしながら削り取ります。
熱したコテ先を樹脂スティックに当てて融かし、樹脂をコテ先にすくい取って乗せます。
白い樹脂スティックも少しだけ溶かして加えます。
電熱コテの上で、テーブル色と同じ色になるよう爪楊枝で混ぜます。
絵具と同じで、明るくなり過ぎたら暗い色を入れ、暗くなり過ぎたら明るい色を入れます。
微妙に暗くした方が目立たなくなると思います。
テーブル色と大体同じ色が出来たら、傷の部分に乗せていきます。
几帳面に充填する必要はなく、傷が付いている部分が隠れるようにすれば良いです。
樹脂は、コテから離れると数秒で固まります。
上手く傷の部分に樹脂が乗らなかったら、小手を軽く樹脂に当ててください。
長く当てると熱でテーブルの表面が焼けるので、樹脂だけに素早く当てて溶かすようにしてください。
樹脂が固まったら、上からジェル状の耐熱保護剤を指に取って塗ります。
樹脂の上と、その周りに塗ります。
コートされていない木材に耐熱保護材を塗ると、おそらく染み込んで取れなくなります。
水分や油分を吸う素材に耐熱保護材は使えないと思ってください。
耐熱保護材を塗ったら、コテで余計な樹脂を掻き取って平らにして行きます。
熱した電熱コテを樹脂を盛った部分に当て、引くようにして余計な樹脂を取って行きます。
コテに付いた樹脂脂は、要らない布に擦りつけて拭き取ります。
何度か繰り返すと傷のへこみだけに樹脂が残ります。
樹脂と一緒に耐熱保護材も掻き取られます。
何度か掻き取ったら、再度耐熱保護材を塗ってください。
長時間コテを当て続けないよう注意してください。
余計な樹脂を全て取り終えたら、布やティッシュで耐熱保護材を綺麗に拭き取ります。
アルコール入り(除菌)のウェットティッシュを使うと綺麗に取れます。
綺麗に拭き取った後は、このようになりました。
綺麗に溝は埋まりましたが、微妙に色が明るすぎたかも・・・
ここまで来れば、ほとんど終わりです。
このままでも良いですが、目立たないように木目ペンでざっくり木目を書きます。
もう少し真直ぐ線を描いた方が良いと思います。
これは、適当すぎ(笑)
スチールウールを木目方向に擦るとペンが薄くなります。
良い感じでボケたら完成です。
呑気に写真を撮っていたらペンで書いた部分が乾いてしまいました(汗)
少し強めにスチールウールで擦ったところ、テーブル表面のクリア層が削れて所々白っぽくなっちゃいました・・・
多少まだらになりましたが、遠目で見れば気が付きません。
「補修は気にしたら負け!」と自分に言い聞かせましょう。
スチールウールで強く擦らずに、アルコールで拭けばペンをやり直せたかも。
以前、暗い色のフローリングを補修した時は、もっと目立たなく出来たんですけどね。
明るい色の方が難しいかも知れません。
補修作業で注意するポイント
今回の補修で、最も気を付けるポイントは熱です。
高温のコテを当てますので、補修個所の周りが熱せられます。
耐熱保護材を多めに塗るようにすれば大丈夫だと思いますが、素材によっては焦げたり変色する可能性があります。
補修個所の素材が熱に強いかどうかを、目立たない所で試してから補修しましょう。
難しいのは、色の調合でしょうか。
樹脂色を修理個所のベース色に合わせないと埋めた樹脂が目立ってしまいます。
仕上げの木目ペンである程度はカバーできますが、限度があります。
うまく色が作れなかったら、コテに付いている樹脂を1度全部捨てて作り直した方が早いです。
賃貸物件のフローリング補修をこういった簡易修理でごまかそうとしても、プロが見たら直ぐに気が付かれてしまします。
全く気が付かないくらい綺麗に出来れば、ばれない可能性もありますが。
賃貸物件の退去時チェックは、大家さんや管理会社の細かさに依るところが大きいです。
アバウトな大家さんや管理会社であれば、細かいところまでは気が付きません。
・・・というか、見ません。
ざーっと見まわして、大きな傷・染み・カビをチェックして終わりです。
引越し経験から言うと、大家さんが直接管理している物件は細かくて、管理会社物件はチェックが甘い印象です。
大手の管理会社は経年変化という法知識があるので、あり得ない事は言ってきません。
個人でやっている大家さんは「原状回復=新品同様」と勘違いしている方も居ますからね。
現状より酷くならなければ、ダメ元で補修してみるのも良いと思います。
リスク覚悟で補修するか、はなから諦めて修理費を払うか、それはアナタ次第です。
参考にしてくださいな!
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