今回は、龍が如く6の感想です。
このシリーズのナンバリングタイトルは全部やってきました。
シリーズを通して半端なく強い桐生一馬というヤクザが主人公の物語です。
残念ながら、今回で桐生ちゃんサーガは終わりのようですね。
最初の龍が如くは、2005年にPS2で発売されました。
極道の世界を舞台にした珍しいゲームで、簡単に派手な喧嘩アクションが出せる気持ち良さに魅了されました。
あれから11年、PS3〜PS4へとハードが変わってもシリーズとして続いてきました。
芸能人をゲームキャラに使って成功した鬼武者というソフトがPS2で出たのが2001年です。
金城武そのままのキャラで、話題になりました。
ファミコンの頃から芸能人ソフトはありましたが、名前だけという感じでしたからね。
鬼武者シリーズが終わってしまい芸能人を使ったゲームが無くなりつつありましたが、龍が如くが鬼武者の販売戦略をパクった感じです。
お金が無いと芸能人を使えませんし、それを周知できなければ宣伝になりません。
それが出来るのがセガの凄いところです。
多くの芸能人を積極的に使ったり、実際のチェーン店の協賛を得るなど、話題作りに成功したソフトだと思います。
これほど多くの芸能人を使ったゲームは龍が如くしか無く、単純にお金が掛かってそうだな〜と想像してしまいます。
たけしが龍が如くの監督から「200億円投資して、600億円儲けた」と聞いたそうです。
凄い規模ですが、シリーズ累計なのか今作だけの売上なのかは不明です。
今作の売上本数から、恐らくシリーズ累計だと思われます。。
龍が如くの監督は、バーチャファイターでデザイナーをしていた名越さんという方です。
セガのゲームがゲームセンターでブイブイ言わせていた頃のメンバーです。
多くのゲームクリエイターがセガを離れましたが、名越さんはずっとセガに在席しています。
龍が如くスタジオを立ち上げましたが、セガの取締役でもあります。
龍が如くの成功は、大きかったでしょうね〜。
ゲームを終えての感想
ネットには賛否両論ありますが、私は楽しめました。
これは、龍が如くシリーズをやってきたから出る感想です。
今作は非常にムービーが多く、ムービー嫌いの方には受けが悪いようです。
シリーズを通して登場人物の生き様を描いてきたので、結末となる今作でムービーが多くなるのは仕方ないところでしょう。
龍が如くシリースのゲーム内容は、毎回似たりよったりです。
やる事がほとんど変わらないという点では、アサシンクリードに似ています。
シナリオのボリュームは、今回もそれ程長くはありません。
ガンガン話を進めると、あっという間に終わってしまいます。
このシリーズは、ゲームセンター、カジノ、サブストーリーなどの寄り道が多くあり、ストーリーそっちのけで遊んでしまうのが魅力です。
今作もその点は同じですが、シリーズ中で1番寄り道やプレイスポットが少ないです。
これまでタイトルを重ねるごとに遊びが増えてきましたが、定番の遊びが出来なくなっていたり、行けないところがあったりして、ボリューム不足は否めません。
今作は総仕上げ的なタイトルなので、これまでのシリーズで出来た事は全部詰め込んで欲しかったですね。
シナリオを作るのに全力を使ってしまったのかな?
ボリュームは減ったものの、今までのシリーズに比べて難易度は低めなので、初心者に優しいゲームとなっています。
多くの人にキャラクターの結末を見て欲しいという事でしょうか。
バトルが単調になっちゃいました
今作は、全体的に簡単になったと思います。
バトルも、これまでより簡単になっています。
敵を倒す時のアクションのバリエーションが多くあって、同じザコ戦でも飽きさせない工夫がこれまではありました。
しかし、今作ではそれがあまり見れません。
アクション自体は用意されているものの、それを使う状況がなかなか無い!
普通に闘っていると、ワンパターンな決めアクションしか出ません。
ほとんどの方が専用アクションを観ないままエンディングを迎えてしまっているのでは無いでしょうか。
私も全然見れていません。
その辺にあるアイテムを掴んでの攻撃、掴み投げ、非常に使えるドロップキック技だけで強敵も倒せてしまいます。
シビアなタイミングでボタンを押さないと発動しない、虎落としという強力なカウンター技があります。
敢えて虎落としを狙えば出せますが、出さなくても倒せる敵ばかりです。
龍が如く1〜5で主人公が強くなり過ぎているので、敵を弱くしているのかも知れません。
伝説の極道が街の小僧にコテンパンにやられたら変っちゃ〜変ですが、バトルに緊張感が無くなったのはもったいない気がしました。
戦闘アクションを楽しむというよりシナリオを進めるためのオマケ感が強いかな〜。
戦闘に入る際に読み込みがなく、シームレスに戦闘が始まるのは良かったです。
武器装備が無くなったのも気になりました。
前作、前々作は、非常に多くの武器がありそれぞれの武器を使いこなす楽しみがありました。
今作では武器が装備できないのも、バトルの単調さを生んでいる要因だと思います。
アクションが苦手な方には良いと思いますが、バトルの楽しさは半減しました。
私もそれほどアクションが得意な訳ではありませんが、物足りなさを感じました。
ストーリーはそれなりに楽しめました
今作は、ストーリーを楽しんでほしいのだと思います。
主人公たちの想いや生き方を、どう締めくくるかという部分が描かれています。
詳細は書きませんが、エンディングを迎えた時にメイン級の数キャラに関しては完結を迎えた感じはありました。
しかし!これまでのシリーズで出てきた重要キャラたちがほとんど出てきません。
主人公の生き方に影響を及ぼした多くのキャラが居るのに、絡みがないのは残念でした。
ストーリーは、驚きや感動やどんでん返しがあり飽きることはありませんが、サブキャラたちに関しては最後まで消化不良です。
これまでずっと主人公を支えてきたキャラなのに、今回は何にもしてくれません。
主人公が苦しんでいるのに、お前らはどこで何してんだよ!って感じです。
シリーズものを作る時は、前作をやっていなくても楽しめるように作られる事が多いです。
ゲームとして今作だけやっても問題無く楽しめると思いますが、ストーリーはこれまでのキャラとの関わりを知らないと「は?こいつら何なの?」となると思います。
週刊漫画誌で、1話完結じゃない続きものを途中から読んでも良く解りませんよね?
龍が如くは、シリーズを通して話がずっと繋がっているので、今作だけをやるとそれに似た印象を受けると思います。
一応、龍が如く1〜5のストーリーが解るようになっており、ざっくりした話の流れが観れるようにはなっています。
それを観れば主人公の行動や起こった事件などは解ると思います。
ただし、サブキャラたちとの関係性までは解らないと思います。
何も知らずに今作から始めた方は、経緯が解らない部分が出てくるはずです。
是非、龍が如く1から順にやって欲しいです。
「龍が如く 極」は、シリーズ1作目のPS4版リメイク作です。
龍が如く2〜5は、PS4で出ていないので最初から話を追う事が出来ないのは残念!
細かいところを気にしなければ、今作はシリーズ中で1番映画のような展開が楽しめるストーリーだと思います。
ただ、これまでシリーズを通して遥の成長を観てきたユーザーは、今作の遥に違和感を感じる部分があるでしょう。
見た目が子供っぽいままなのに・・・という見た目の違和感もありますね。
もう少し成長した遥モデルが作れなかったのかな〜。
良くなったところもあるけど多くの不満も
これまでのシリーズで、解りづらかった部分や手間だけが掛かる面倒な部分の多くは今作で解消されています。
初プレイでも引っかからずにプレイできると思います。
ソフトの完成度という意味で改良がされた部分も多いですが、不満が残る部分もあります。
サブストーリーが少ない。
ゲーセンやカラオケなどのプレイスポットのイベントなども少ない。
キャバクラもあっさりしている。
これまでのシリーズで行けていた場所が行けない。
この辺はネットで酷評されているところですが、私も同じことを感じました。
桐生一馬の最後の話になると発売前情報で知っていたので、これまで出来た事を詰め込んでくるだろうと思っていました。
実際にプレイしてみると、「あそこ行けないの?」「最後まで通行止め?」「今回の街はこれしか無いの?!」などなど、残念な点が気になりました。
今作から始めた方は全く感じないところだと思いますが、シリーズをずっとやってきた私には思い出の場所が多くあります。
街を探索する要素が無くなっちゃいましたね。
全てが、あっさりしている印象です。
ストーリーを追うのを忘れてサブゲームに熱中してしまう!という龍が如くらしさが大きく減ってしまいました。
シミュレーションみたいなミニゲームが幾つかあるのですが、これもやらされてる感が強かったです。
龍が如く5にあったリズムゲームも「何だかなぁ〜」と思いましたが、今回のシミュレーションミニゲームは、より異質な感じがしました。
面倒なだけで、アクション好きには合っていない気が・・・
キャバ譲と風呂行ったり卓球したりなど、アダルトなミニゲームも無くなっちゃいました。
バトルアクションも骨のある対戦がありません。
これまでのシリーズには、技を磨くためにアクションを練習する部分があったのですが今作にはありません。
普通にパラメーターを割り振りして行くと、あっという間に強くなるので苦労せずに敵を倒せるようになります。
そのため、大量に手に入るアイテムをほとんど使わずにクリアしてしまいました。
龍が如くは、シナリオの面白さ、バトルアクションの楽しさ、サブストーリーやミニゲームの豊富さが魅力のゲームです。
今作はシナリオに力が入っているものの、他がおろそかになっています。
バカ正直な桐生がお茶目な展開に巻き込まれるといった、お遊び要素も少なかったです。
サブイベントは、クスッと笑えるポイントだったんですけどね〜。
バカゲーじゃなくなってしまったのが残念です。
バッティングセンターが解りづらい!
凄く解りづらかったのが、バッティングセンターです。
今までのシリーズにあったバッティングと違い、ポイント決めてからバットを振るという2段階の操作になりました。
球が投げられる時に、ココに飛んでくるよ!というボールマークがバッターの横に出ます。
しかし、そこにマーカーを合わせてバットを振っても打てません。
ボールマークはあくまでも目安で、ほとんどの球は曲がってストライクゾーンに入ります。
球が通る場所のストライクゾーンにマーカーを合わせないと打てません。
これに気が付くまで全く打てず、意味不明でした・・・
気が付いてしまえば、ほぼホームランに出来ます。
どのコースに投げて来るか順番が決まっています。
1球目は右下、2球目は上、などコースをメモっておけば、あとはタイミングを合わせるだけなので確実に打てるようになります。
アクションでは無く、覚えゲーになったので難易度は低いです。
これまでのシリーズのようにテクニックが必要無くなりました。
クソゲーでは無いのでご安心を
以前のナンバリングタイトルをやった方は、どうしても比較してしまうと思います。
進化であれば良いのですが、今作では退化と感じる部分も少なくありません。
そういった点が不満になるのも理解できます。
賛否が分かれるのは、そこをマイナスとするかどうかでしょうね。
ゲーム部分の作り込みが浅くなってしまったのが悔やまれます。
龍が如く6がシリーズ初プレイなら先入観なく始められるので、不満はないと思います。
アクションゲームとしては、複雑な操作を要求するプレイスタイルではなくなったので難易度は低めです。
ストーリー的に解らない部分があっても、アクションゲームとして楽しめるでしょう。
グラフィックは、凄く綺麗です。
街の明かりが濡れた地面に移り込んだりしていて非常にリアルさが増しています。
海の表現も凄く綺麗でした。
キャラもリアルですが、自然な表情なのはムービーシーンだけで、イベント中の表情には違和感があります。
リアルになった事で、違和感が際立ってしまった感じです。
藤原達也の強めな感情のセリフに、表情が合っていません。
一方、宮迫博之は、まんま過ぎて笑えます。
龍が如く宮迫編かよ!と思うほど登場シーンも多く、宮迫の3Dモデルは作りが良いので必見。
たけしはテレビよりマシですが、相変わらずあのモゴモゴした喋りは聞き取りづらいですね。
真木よう子は、映画やテレビでも無表情な役が多いので違和感はなかったですが、声の演技は向いていないかも。
豪華なタレント陣を使っているので、登場人物を観るだけでも楽しめます。
でも、こんな多くの芸能人を使う必要があるのかは疑問です。
主人公の桐生だけを観ると等身が高くてカッコイイですが、芸能人キャラと並ぶと少し違和感があります。
想像上のキャラとリアルキャラの違いが目立つと言うか気になると言うか。
主人公だけ西洋人等身なので、頭の大きい日本人キャラと並ぶと異質感が際立ちます。
ほぼコンプリートしましたが、クランクリエイターと麻雀はコンプリート出来ませんでした。
クランクリエイターは、チームバトルシミュレーションみたいなミニゲームですが、レベル稼ぎが必須なので嫌になりました。
主人公を強くするために稼ぐならまだ良いのですが、ミニゲームキャラのレベルアップのために時間を消費させるのでやる気を無くしました。
実際の店舗でこのミニゲーム用のカードが販売されていますので、そういうのを購入した方はそれ程苦労しないのかも知れません。
私は、亜門という段違いに強いやつを倒すまでは頑張ってやりましたが、そこで止めました。
無印PS4で頻発すると言われているティアリング問題があります。
私はPS4proでやったので、ティアリングと呼ばれる画面のちらつきは感じませんでした。
スマイルバーガーの前でカメラをぐるぐる回してみたところ確認できましたが、プレイ中は気が付きませんでした。
PS4のブーストモードをオンにしていますが、変化しているかどうか判りませんでした。
ブーストは、旧作のクロックアップなので、恐らくPro対応の龍が如く6では機能していないと思います。
何だかんだ言っても龍が如く6 命の詩は、良作だと思います。
これまでやってきた方も、そうでない方も楽しめると思うので、機会があればプレイしてみてください。
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