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2017年04月07日

TerraMaster F2-220のレビュー(前編)開封から接続まで

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「TerraMaster F2-220」のレビューです。
今回は、設置編として、開封してHDDを装着、接続までをやっています。

先日、TerraMasterを販売しているnoontec様より製品レビューのご依頼があり、「TerraMaster F2-220」をご提供いただきました。

ご提供いただいたnoontec様には申し訳ありませんが、TerraMaster F2-220の良いところ、悪いところを遠慮なく書かせていただきます!
それが当ブログのポリシーです。

自由に書く事については、ご了承をいただいています。
マイナス情報を書かないとか、こう書いて欲しいなど、一切リクエストは受けていません。
細かいレビュー条件が無い事を確認してお受けしたので、リアルに感じた事を書きます。

TerraMaster F2-220化粧箱

NASって何?という方は、「NAS導入前に知っておくべき事」という記事を観てください。
簡単に言うとネットワーク上に設置するHDD(ハードディスクドライブ)です。
複数台の端末からネットワークを介して、HDDの中身を操作できるようになります。
NASは電源つけっ放しになりますが、自動でスリープモードになるのでパソコンより使用電力が少なくて済みます。

TerraMaster F2-220は、NASキットと呼ばれるものでHDDは含まれていません。
HDDは、別途好きなものを購入して差し込む形になります。

NAS用HDDは、WD(ウェスタンデジタル)のRedシリーズが耐久性があり最適です。
しかし、少し高いので普通の安価なHDDでも大丈夫だと思います。
私も余っていた古いHDDを乗せました。

TerraMaster F2-220の現在価格は、2万円を切っています。
SynologyのDiskStation DS216jという2ベイモデルが、同程度の価格ですが、Marvellの1.0GHzデュアルコア、512MB DDR3メモリとなります。
TerraMaster F2-220は、Intelの2.41GHzデュアルコア、2G DDR3メモリとなっており、かなりハイスペックです。
このスペックで、この価格は凄く安いと思います。

この商品は家庭用向けと思われますが、メーカー曰く「スモールオフィスや中小企業でもご使用いただいている」との事です。

公式の紹介映像がyoutubeにアップされています。
「取付ガイド」というタイトルですが、ただの製品紹介映像です。


noontecという会社


製品横に書いてあるTerraMasterのロゴを見て、パソコン関係に馴染みがある方は「CoolMaster」に似ていると気がづくはずです。
菱形に近い6角形の中に英語のブランドロゴ、凄く似てます。
「CoolMasterのNASブランドかな?」と勘違いする方も居そうです。

しかし!TerraMasterとCoolMasterは関係ありません。
全然違う企業だそうです。

TerraMasterを作っているのは、noontecという会社です。
日本でnoontecを知っている方は、ほとんどいないと思います。
Bluetoothワイヤレスヘッドホンや、パソコン関連商品を出している企業です。


TerraMaster F2-220は中国製です。
説明書やマニュアルも中国っぽい誤字だらけなので、中国企業だと思っていました。
サポートに確認したところ、元々はアメリカで設立された会社だそうです。

noontec.comというドメイン情報を調べると中国のシンセンにあるレジストリで登録されています。
今は中国企業になっている気が・・・
しつこく聞く意味も無いので、詳しくは聞いていません。

noontecには、まだ日本支社や総代理店がありません。
修理対応などの点で、これはマイナスポイントです。
海外企業なので、修理は海外に送る事になると思います。
送料はユーザー持ちですから、2年保証があっても使う人は居ないでしょうね・・・

日本向けのサポートは、メールアドレスがあるだけです。
サポート用の電話はありません。

日本語で質問や問い合わせメールを送っても、英語で返事が来ます。
私も何度かサポートとやり取りしましたが、英語で返事が来ました。
日本語でメールを書いても通じるので困りませんが、返事が英語なので少し戸惑います。

サポートとのやりとりしている時に「日本語が得意じゃなくてごめんね!」とフレンドリーに言われました(笑)
日本向けサポートメールアドレスがあっても、日本語での返事は期待できませんので注意してください。

サポートからの返答は、毎回1日以内に来ました。
メールをして数日待たされるような事は無かったので、対応は頑張っているようです。


TerraMaster F2-220の特徴


・Intelデュアルコア 2.4GHzプロセッサ (2.58GHzまでオーバークロック可能)
・DDR3 2GBメモリの搭載
なかなかの高スペックです。
これだけの性能があれば、サクサクに動いてくれるはずです。

・3.5インチの8TB×2ベイのSATAハードディスクに対応
・2.5インチSATAハードディスク、2.5インチSSDにも対応
安価な3.5インチHDDを使う方が多いと思いますが、色々な記憶装置に対応しているのは良いですね。

・RAID 0、RAID 1、JBOD、SINGLEというデイスクグループに対応
JBOD(Just Bunch of Disks)は、RAID方式とは違う形で複数のHDDをまとめて大容量として使う方式です。
RAID 0と似てますが、RAID 0が複数のディスクに並行に書き込みをすることで速さを高めるのに対し、JBODは平行書き込みをせず1台目の頭から書き込んで行くので速度は出ません。
JBODのメリットは、ディスクの容量が異なる複数のHDD容量を、無駄なく単一のディスクのように扱えることです。
RAID 0は、使用するHDDの中で最小容量のディスク容量しか利用できません。

SINGLE(スタンダードとも言います)は、個々のHDDを別々に扱う形です。
複数のHDDをそれぞれ別に扱うので、RAID 1のようにバックアップ機能がありませんが、ユーザーが自由に保存するドライブを選んで使う形です。

・マルチユーザーとストレージを共有でき、1000+ユーザーまでアクセスまで対応可能
「1000+」という表現が良く解りませんが、恐らく1000以上の同時アクセスに耐えられるという事でしょう。
ハード構成を考えると、それくらいの負荷には耐えられそうです。

・RBAC権限管理とWindows ACLを採用し、ユーザー、ユーザーグループ、フォルダ別でアクセス権限の設定が可能
RBAC権限管理(ロールベースアクセス)は、認められたユーザーだけにシステムアクセスを制限する機能です。
Windows ACL(Access Control List)は、アクセス権をユーザーのアカウントやグループ情報で制御できる方法です。
簡単に言うと、アクセス権を細かく設定できるよって事です。

・SMB、AFP、NFS、ISCSI、FTPなどの多種類の共有サービス
個々のファイル共有プロコトル説明は省きますが、色々な共有方式が使えます。
データのやり取りだけなら、FTPサーバとして使うのが簡単です。

・Time Machineバックアップ、USB外付けストレージバックアップ、Rsync遠隔バックアップ対応可能
バックアップ方式として幾つかの方法が選べます。
Time Machineバックアップは、Macのみで使えるバックアップ方法で、MacOS X 10.5以降に付属しているバックアップです。
USBバックアップは、外付けのUSBストレージにバックアップする方法です。
Rsyncは、コピー元ディレクトリと、コピー先ディレクトリを同期させる方法です。
NAS内のデータバックアップをしたい方には、使える機能だと思います。

・DLNA/UPNPプロトコルとiTunesサーバー対応可能
家庭用のマルチメディアサーバーとして、映像・音楽・データの再生が出来るようです。

・パーソナルクラウドストレージ
TNAS.onlineとDDNSという2種類の方法で、クラウドストレージのように複数端末からアクセスする事が出来ます。

・Dropbox クラウドディスク同期
Dropboxとの同期ができます。

・アルミ製ボデイーと低騒音ファン
アルミは放熱性が良いので、熱がこもりにくいです。
低騒音ファンによって動作音が抑えられています。

・ハードディスクのホットスワップに対応可能
ホットスワップとは、電源をつけたままのHDDを抜き差しが出来る機能です。
RAID1設定なら、HDDの1つを抜いて別HDDに差し替えると自動的に同期が開始されます。

・小電力
作業状態は25.6W、スタンバイ状態は2Wです。
10分間アクセスが無いと、HDDの回転を止めてスリープモードになるよう設定できます。


公式サイトでの売り文句は、こんなところです。
TOSというシステムにより、デスクトップ画面で操作が出来ます。
このような操作方法は、日本のNASメーカー以外どのメーカーも対応してきているので最近の流行りですね。

細かい仕様は、こちらのページで「仕様」という文字をクリックしてください。


開封して中身を見て行きます


以前は、TerraMasterを手に入れるにはアマゾンしかありませんでした。
現在は、楽天やヤフーショッピングでも売ってます。
到着した商品は、アマゾンからでした。

本体はビニール袋で完全包装されています。
箱開封

内容物を全て出すとこんな感じ。
全内容物

・TerraMaster F2-220本体
サイズ:133(高さ) x 119(横幅) x 227(奥行)mm
重さ:約1.5kg

上から見たところ
黄色い注意書きにはHDD装着時「下の方を押しこんでからロックしてね!」と書かれてます。
注意書きは、シールなのではがせます。
本体上の注意書き

後ろのファン部分
8cmファンが付いています。
後ろ面のファン
右上に、USB接続端子が2口あります。
左の黒い方がUSB2.0で、右の青い方がUSB3.0です。
LAN端子が刺さるところは1つです。
LAN2があるように見えますが、塞がれています。
右下にあるのが、電源アダプタからの入力です。

底から見るとこんな感じ。
底面
吸気のための穴だらけです。
フィルターのようなものは付いていません。

正面にあるインジケーター類です。
正面インジケータ部分
上から、HDD1、HDD2のアクセスランプ。
その下に、LAN1のランプ。
その下に、PAWERランプです。
1番下にあるのが、電源スイッチです。

・電源コード
約1m11cm(電源ジャック、コネクター部含まず)
電源アダプタに刺さった状態で送られてきたので、写真でも繋がった状態です。

・電源アダプタ
本体:30(高さ) x 112(横幅) x 50(奥行)mm
コードの長さ:約1m47cm
電源アダプタ表示
電源アダプタの裏面です。
電気用品安全法の基準適合品であるPSEマークもあります。
MODELの綴りがMODLEになっていたり、カタカナが(モチル)と書かれてます(笑)
久々にこういうの見ました。

・LANケーブル
長さ:約1m42cm(ジャック含まず)
「YUECHUANC INTELLIGENT YX6UP020MBL CAT.6 UTP STR TTA/EIA 568-B.2 ISO/IEC 11801 & YD/T 1019 24AWG*4P 75℃ TYPE CM CMH 15894M」とケーブルに書かれています。
カテゴリー6のストレートケーブルですね。

・ドライブ用ビス
FOR 3.5"HDD用:10本
FOR 2.5"HDD AND SSD用:8本
ネジの先には、緩み止めの青い樹脂製塗料が塗られています。
数回の付け替えくらいは、効果があるようです。
緩み止め付きのネジ

・プラスドライバー
HDDをスロットに取り付けるためのドライバーが1本ついています。
わざわざドライバーを付けてくれているのは親切ですが、ドライバー無しで取り付け出来るようにして欲しいところ。
付属のプラスドライバー

・クイックインストールガイド
インストールガイドのアドレスを紹介するだけの紙です。
記載されたアドレスページに行くと、インストールガイドを見る事が出来ます。
クイックインストールガイド

・保証条項
クイックインストールガイドと共に入っている紙が、保障条項です。
色々な言語の中に、日本語で書かれている文章もあります。
ただ、こちらも日本語がおかしいです。
保障条項

内容物は、以上です。
HDDさえあれば、すぐにセットアップできるようになっています。

製品構成としては、他社のNASキットと遜色ありません。
電源ケーブルもLANケーブルも、短すぎず丁度良いと思います。


TerraMaster F2-220の準備


商品構成を確認して、欠品が無ければセッティングします。
クイックインストールガイドを見ながら進めるようにしましょう。

クイックインストールガイドページ
日本語になっていない場合は、画面右上にある言語選択で日本語を選択します。
Select your modelで、使用する型(f2-220)を選択します。
[始めます]ボタンを押します。

"第一歩:マニュアルのダウンロード"
第一歩:マニュアルのダウンロード
TerraMaster_User_Manual_for_F2-220_jp.zipというファイルがダウンロードできます。
解凍すると、pdfが4つ出てきます。

解凍ソフトを持っていない方は、窓の社あたりで好きなものをダウンロードしてください。
無料のフリーソフトで構いません。

4つのpdfの内、文字化けしている2つが日本語ドキュメントです。
(TerraMaster F2-220(文字化け).pdf)
基礎と入門編でハードとソフトに関する簡単な解説があります。
TerraMaster TOS3(文字化け).pdf)
TOS3というTNASをコントロールするデスクトップシステムに関してのマニュアルです。

マニュアルが開けない場合は、無料のAdobe Acrobat Reader DC(旧 Adobe Reader) をダウンロードして使用してください。
インストールする際は、要らないオプションのチェックを外しましょう。

説明書をダウンロードしたら、右矢印をクリックします。

"第二歩:HDDの取り付け"
第二歩:HDDの取り付け
指示に従い、HDDを取りつけましょう。

古いタイプのIDE形式HDDは、付けられません。
IDE形式のHDDはパラレルコネクタが使われていて、接続部のピンが40本あります。
現在販売されているHDDは、SATA形式になっています。
SATAはピンではなく、L字型のコネクタが付いています。

HDD1と書かれたシールがある左側のHDDラックを取りだします。
HDDラックを取りだし

HDDを取りつけます。
HDD1をラックに取り付け
私は、昔使っていた古いHDDを取りつけました。
付属の皿ネジではなく、持ち合わせのトラスネジで止めています。
HDDラックにネジで固定するタイプで、振動防止のシリコンゴムなどは付いていません。

TerraMaster F2-220本体に、HDDラックを差し込みます。
HDD1ラック装着
本体上に貼られた注意事項にもありますが、HDDラックを差し込む際は、ハンドルを持ちあげた状態でHDDラックの下をしっかり押してください。
強めに押すとHDDのコネクタが本体に差し込まれます。
ロックハンドルを使って押しこむと、きちんと刺さらない事があるようです。

同様の手順でHDD2のラックを引き抜き、HDDを取り付けて本体に戻します。
HDD2ラック装着

HDDラックは、部品としても売られています。
破損した時用だと思いますが、HDDラックを見る限りそう簡単に壊れるとは思えません。


HDDの装着が終わったら、LANケーブルをネットワーク上にあるルーターやスイッチングハブに刺します。
電源アダプタを本体に接続した後、コンセントを刺します。
機器の接続が終わったら、本体の電源ボタンを押してTNASを立ち上げます。

HDDにパーテーションが切られていたり、データが入っていると、ピーというブザー音が定期的に鳴り続けます。
この状態だとネットワークから本体を検索できません。
必ずフォーマットしたHDDを使用するようにしてください。


本体の質感は良い感じ


本体の質感は、アルミで安っぽくはありません。
作りがしっかりしている印象です。
デザインもシンプルで悪くありません。

愛用しているQNAPの2ベイモデルと比べると高さが無いので小さく見えます。
幅は、TerraMasterの方が大きいです。

接続に関しては、ガイドの指示通りに行えば迷うことなく出来ると思います。
気をつけるところは、HDDをしっかりHDDラックに固定して、確実に本体に差し込む事です。
接触不良だとHDD異常となり、システムのインストールが出来ません。

この製品は2ベイ(2台のHDD用)ですが、片方だけにHDDが刺さっていれば動きます。
RAID 1には出来ませんが、HDD 1台での運用も可能です。

長くなったので一旦終わりますが、引き続きセッティングをして行きます。


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posted by ユージュー at 01:48 | Comment(0) | PC NAS導入編
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