今回は、ユーザーアカウントを登録して、共有フォルダを作成して、アクセス権限を設定して行きます。
NASをFTPサーバとして使う事で、多人数で共有フォルダ内のデータを共有する事が出来ます。
音楽ファイル、写真や映像、仕事のデータなどなどを入れておけば、インターネット環境があればどこからでも同じものにアクセスできるようになります。
ユーザー単位のアクセス権限を設定する事で、特定の人にしか見れないフォルダを作成する事も可能です。
管理者しかアクセスできない秘密フォルダを作ることも出来ます。
秘密フォルダに何を入れるか・・・それはあなた次第です(笑)
勝手に作られるフォルダ
共有フォルダを見ると確認できますが、(Web・Punlic・Multimedia・Downroad)など、システムインストール時に勝手に作られているフォルダがあります。
これらのフォルダは、なぜか消す事が出来ません。
FTPツールなどでアクセスした時に、ズラズラとこれらのフォルダが並ぶので、とても邪魔です。
消すことは出来ませんが、非表示に出来ますので設定しましょう。
「Qfinder」を立ち上げ【ログイン】します。
【コントロールパネル】→【権限設定】→【共有フォルダ】をクリックすると現状のフォルダ構成が確認できます。

非表示にしたいフォルダ名の右端にある[アクション]項目の中にアイコンが並んでいますので「プロパティ」アイコンをクリックします。
【プロパティの編集】ウインドーが開きますので、「ネットワークドライブの非表示」にチェックを入れます。
これで、NASにアクセスした時、フォルダごと表示されなくなり見えないフォルダになります。
勝手に作られる初期フォルダとは別ですが、ユーザアカウントを追加すると、自動的に(home)というフォルダが作られます。
この(home)フォルダは、各ユーザー専用のフォルダで、アクセスした時にそのユーザーの(home)フォルダが表示される仕組みになっています。
恐らく親切設計で自動フォルダ作成をやっているのだと思いますが・・・余計なお世話です。
通常、フォルダが必要な時には新規でフォルダ作成するので、フォルダ構成などの把握と管理に戸惑う事はありません。
勝手に作られる(home)フォルダは、ユーザーを混乱させます。
残しておいても害は無いですが、初期フォルダと同様に邪魔です。
私と同じく邪魔!と思った方は、(home)フォルダ機能を無効にしてしまいましょう。
【コントロールパネル】→【権限設定】→【ユーザ】をクリックします。

【ホームフォルダ】ボタンを押して「全ユーザーのホームフォルダを有効にする」のチェックを外して【適用】ボタンを押します。
これで、(home)フォルダは表示されなくなります。
各ユーザの(home)フォルダは、(homes)フォルダに残っているので、完全に消したい場合は、(homes)フォルダに入ってフォルダを削除します。
ユーザアカウントの登録
NASにアクセスするユーザを登録します。
【コントロールパネル】→【権限設定】→【ユーザ】をクリックして、【作成】ボタン→[ユーザの作成]を選びます。

【ユーザの作成】ウインドーが開きますので、各項目を記入します。
ユーザ名:登録するユーザの名前
パスワード:登録ユーザーがログインする際のパスワード
電話番号とメールは、入力しなくて良いです。
ユーザグループ:ユーザをグループ分けしている方は、グループに割り振れます。
ユーザグループは、【コントロールパネル】→【権限設定】→【ユーザグループ】→【作成】ボタンで追加できます。
共有されたフォルダ権限:登録するユーザーのアクセス権限が設定できます。
「RO」読み取り専用、「RW」読み取り/書き込み、「Deny」アクセス拒否、それぞれにチェックを入れます。
「Deny」アクセス拒否という項目がありますが、全てのチェックを外すとアクセス拒否になります。
アプリケーション特権の編集:アプリケーションにアクセスする権限を指定できます。
設定が出来たら【作成】ボタンを押します。
この作業を繰り返して、必要な数だけユーザーを設定して行きます。
ここでポイントです。
最初は、自分のユーザーアカウントを登録しましょう。
ユーザーグループは「administrators」にチェックして割り当てます。
全てのフォルダへのアクセス権限と、全てのアプリケーション特権を付与します。
自分のアカウントが出来たら、最初からある「admin」というユーザーの[アカウントプロファイルの編集]というアイコンをクリックします。

「このアカウントを無効にする」にチェックを入れ【OK】ボタンを押します。
「admin」というユーザーアカウントは、規定アカウントでハッカーに狙われ易い名前です。
初期設定のままにしておくと「admin」アカウントでログインされ、設定を変更される恐れがあります。
自分のアカウントを「administrators」にしたので、adminと同じ管理者権限がある状態です。
「admin」アカウントは、用無しなので無効にしてしまいましょう。
「admin」アカウントを無効にした後は、作成したアカウントのユーザ名とパスワードで管理画面にログインします。
共有フォルダの作成
ユーザーアカウントが出来たら、フォルダを作ります。
QNAPのフォルダは、全て「共有フォルダ」です。
共有フォルダの設定で、アクセス権をユーザごとに設定します。
【コントロールパネル】→【権限設定】→【共有フォルダ】をクリックして【作成】ボタン→「共有フォルダ」をクリックします。

フォルダ名:好きなフォルダ名を入力します。
FTPツールにより日本語が文字化けする可能性があるので、英数字のフォルダ名が良いと思います。
コメント(任意):必要なら説明を記入します。
ディスクボリューム:自動で設定されていると思うのでそのままで良いです。
パス:「自動的にパスを指定する」で良いでしょう。
手動でパスを指定したい場合は、フォルダを作る場所を選びます。
ユーザーのアクセス権限の構成:ユーザごとのアクセス権を設定します。
ここでアクセスできるユーザー設定をしても良いですし、各ユーザの設定でフォルダのアクセス権を設定しても同じ結果になります。
ゲストのアクセス権:アクセス拒否にします。
パスワード無しでのログインを認めてはいけません。
詳細設定の他の項目は、必要に応じてチェックします。
入力が終わったら【作成】ボタンを押します。
共有フォルダ作成ウインドーが閉じると、作成したフォルダーが一覧に加わります。
作成した共有フォルダの右端にある[アクション]項目から「共有フォルダー権限の編集」アイコンをクリックします。

作成した共有フォルダにアクセスさせたくないユーザは「アクセス拒否」にチェックを入れておきましょう。
「アクセス拒否」に設定されたユーザは、フォルダが見えなくなります。
ファイル操作を容易にする方法
NASと同じネットワーク上にあるPCから、共有フォルダ内のファイルを操作する場合、幾つかの方法があります。
・ファイルステーションを使う
【コントロールパネル】→【アプリケーション】→【ステーションマネージャ】をクリックします。
【File Station】タブをクリックして、「File Stationを有効にする」にチェックを入れます。
URLが有効になるので、クリックするとブラウザでファイルにアクセス出来るようになります。
[QTSデスクトップ]内に【File Station】アイコンが表示されるので、それをクリックしてもフォルダやファイルにアクセスできます。
・UNC(Universal Naming Convention)による直接指定
Windowsエクスプローラのアドレス欄に(\\サーバ名\共有フォルダ名)と直接入力します。
すると、エクスプローラで直接、共有フォルダの中が見れるようになります。
・Qfinderからドライブに割り当てる
「Qfinder」を立ち上げ、NAS名が表示されている部分にマウスを乗せ右クリックします。
「ネットワークドライブの割り当て」という選択窓が出るので選びます。
NAS内にある共有フォルダが表示されるので、割り当てる共有フォルダを選び、好きなドライブに割り当てます。
Windowsエクスプローラを見ると、NASの共有フォルダがドライブとして表示されますので、直接ファイルにアクセス出来るようになります。
このドライブ割り当てを使う際には、【コントロールパネル】→【ネットワークサービス】→【Win/Mac/NFS】→【Microsoftネットワーク】タブ内で「Microsoftネットワーク向けのファイルサービスを有効にする」にチェックしておきましょう。
これを有効にしておかないと、割り当てたドライブがNASを見つけられなくなります。
Macの場合は【Appleネットワーク】タブ内で「AFP(Apple Filing Protocol)を有効にする」にチェックします。
おすすめは、ドライブに割り当てる方法です。
何も考えずPCのドライブ(フォルダ)のようにアクセスできますので楽です。
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