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2016年05月28日

(NAS導入編2)失敗しないNAS選び

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今回は、NASを選ぶ際のポイントです。

国内でNASのシェアを持つのは、バッファローが圧倒的だと思います。
次いでアイオーデータ、エレコムといった感じでしょうか。
日本メーカーだけあって説明書など細かく解説されており、初心者向けとしては良いと思います。

私もずっとバッファロー社製のNASを使い続けてきました。
正常に動いている時の使い勝手は、管理画面も解りやすくて良かったです。

正常に動いている時は、です。

以前使っていたバッファローのNASは、購入して1年ほど経った頃からトラブルが出始めました。
ネットワークから突然消えて見れなくなる、再起動しても立ち上がらない、一部のPCからだけ繋がらないなど・・・色々なトラブルが起きてネットワーク管理者が苦労していました。
一気に不具合が起こるのではなく、たまにおかしくなる事があって、正常に戻るとしばらくは問題無く動いてくれます。

NASは、小さいながらも内部にOSとHDDが入っている簡易パソコンの様なものです。
PC同様、おかしくなった時に再起動で直る時もあります。

どうしても直らず、暫く電源を落として放置しておいたら、なぜか直っていた事もありました。
トラブルの原因がネットワーク環境にあるケースも考えられますので、全部がNASのせいとも思いませんが、NAS絡みのトラブルは定期的に起こっていました。

バッファローに不信感を持ってしまうのは、セキュリティーホールの問題です。

NAS製品発売後、内臓OSにセキュリティホール(脆弱性)が見つかる場合があります。
全てのセキュリティーホールを塞ぐのは難しいと思うので、脆弱性が見つかるのは仕方ない事なのですが、多くのメーカーではファームウェア更新で対応してもらえます。

たまたまそのNASが売れていない型で、たまたま対応してもらえなかっただけかもですが、最後までファーム対応されませんでした。
問題部分は、ネットワーク管理者が無理やり何とかしたようですが、「次は無いわ・・・」と愚痴ってました。

使っていたのは、7〜8年前のHDD搭載済みモデルで、当時8万くらいだったと思います。
高級機種ではありませんが、結構いいお値段ですよね。

国内ベンダーのNASは、HDD搭載モデルが殆どです。
HDD搭載済みでシステムも入っているので、HDDを入れたりOSを入れ込むなどの手間がかかりません。
買ってきたらすぐ使えるメリットはあります。

価格が高いので搭載されているHDDがNAS用の高耐久HDDかと思いきや、一般的な低価格HDDが搭載されていました。

HDDの重要性


NASも中身がHDDなので、HDDの質が重要になってきます。

HDD搭載型のNASは、どのメーカーでも価格を抑えるために安い海外製HDDを積んでいます。
HDDというのは、このロットは直ぐに壊れるとか、この型番は製造国が違っていて良くないなどがあります。

買う前にどの国で作られた、どの型番が乗っているのかを確認できれば良いのですが、店頭でNASを分解する訳には行きません。
困った事にメーカーは、内臓HDDがどんなものか公開していない事が多いです。

パソコンを自作する方は知っていると思いますが、機械のくせに相性があったりもします。
HDDはメモリーほどの相性問題は起きませんが全く問題が起きないとも言えません。

サーバーとして使うならNAS用に作られた高耐久HDDにするのが良いと思います。
というのもサーバーは、電源を入れっぱなしの事が多いので耐久性があると故障確立を下げられます。

最近のNASは、一定時間アクセスが無いと省電力モードになって、自動でHDDの回転を止めます。
HDDが故障するタイミングは、電源投入時と停止時が圧倒的に多いと言われます。

HDDのデータを読み取るヘッドは、通常微妙にディスクから浮いていますが、電源のオンオフ時ディスクに接触する事があるそうな。
接触が頻繁に起こるとヘッドがすり減ったり、データ領域を破壊する事もあるようです。
恐いですね。

ここ数年でSSDの価格が下がってきました。
その影響で、HDDが売れないらしく昔からあるHDDメーカーが生産中止に追いやられています。
今残っているHDDメーカーは、Seagate(シーゲート)、Western Digital(ウエスタンデジタル)、東芝くらいです。

今は製造していませんが、日立製のHDDは非常に安定していて長く使えた記憶があります。
もう買えませんので残念です。
東芝製も品質が高く、まだ買えますが値段が高いです。

Seagateは・・・正直、良い印象がありません。
メーカーさんには申し訳ないですが、直ぐ壊れるイメージでNASに入っていたらハズレと思ってしまいます。

低価格でそこそこ信頼性が高いのが、Western DigitalのHDDです。
ウエスタンデジタルのHDDはWD Blue、Red、Black、Purple、Goldという種類に分かれています。

一番低価格な汎用品がBlue(青)です。
安くて普通の耐久度です。
以前あった(緑)は、この(青)に統合されたみたいです。

NASにおすすめなのが、Red(赤)です。
RAID向けに設計されており高耐久とされています。
24時間回しっぱなしの方に、おすすめです。

Black(黒)はゲーム用にパフォーマンスが重視されています。
Purple(紫)は、監視カメラ向けです。
Gold(金)は、最高級品で全てが優れています。

1日数回程度のアクセスであれば、普通にBlueでも問題ないと思います。
多くのアクセスがあったり、安心を得たい場合は、少し高いですがRedにしておくべきです。

HDDを搭載していないNASの存在


ここ数年HDDを搭載していない外国製NASが市場に出回ってきました。
こうしたHDDなしNASの事を「NASキット」なんて呼び方をします。

HDDを搭載していないので価格が抑えられており、NASとしての性能や機能のみで競争があるので高機能なものが多いです。

国内ベンダーのHDD搭載型NASの場合、価格を抑えようとするとHDDを低性能なものにしなければなりません。
とは言っても直ぐに壊れる劣悪なものには出来ないので限界があります。
国内ベンダーは、日本市場がメインなので広告費も抑えられません。

他に価格を下げられる部分はNAS本体しかありません。
開発コストを下げ、部品点数を少なくして、機能を削れば製品価格を安く出来ます。

価格と性能との利益分岐を考えた落とし所でまとまった、日本らしいこじんまりした製品が出来るわけです。
あ、良く使われる言葉で「ベンダー」ってのは、売り手とか製品供給者のことね。

一方、HDD非搭載の製品が多い海外ベンダーは、NAS本体の性能だけで勝負しています。
海外では、HDDが搭載されていないNASの方が一般的なようです。

NAS性能だけに集中しているので、NAS自体に特徴がないと買ってもらえません。
どうやって価格を下げるかは、国内ベンダーと同じですがHDDの利益が乗っていない分価格が抑えられています。

海外ベンダーで古くからあるのはNetgearのNASです。
ここ数年、日本で勢力を伸ばしているのが、QNAP、Synology、ASUSTORの3社で、何れも台湾企業です。

NASの比較


今回新規で自宅サーバーをNASを使って構築します。
なるべく安く、高性能で使い勝手が良く、データの安全性を高めたいので、2ベイ(HDDを2台載せるタイプ)で検討しました。

・Netgear(ネットギア)

1996年設立で、早くから日本市場に製品を投入しているので、パソコンに詳しい方は知っていると思います。
ハブやルーターなど通信関連機器を作っているアメリカのメーカーです。
2007年にNASを作っていたInfrant社を買収して、NASを世界中で売るようになったようです。

Netgearと言えば、ReadyNAS(レディナス)が有名です。
企業向けの高くてすごい奴と小規模企業、個人向けの性能そこそこのデスクトップ仕様があります。

一番安くてお手軽な2ベイとしては「NETGEAR ReadyNAS 102」です。

CPU: Marvell Armada 370 1.2GHz
メモリー: 512MB
最大ディスク容量: 12TB(6TB HDD使用時)
消費電力(運用時): 31W
消費電力(WoL待機時):1W
保証期間: 3年

NASとして簡易な作りですが、基本性能はしっかりしていて使っているユーザーも多いです。
探せば1万円台前半で見つかりますので非常に低価格です。

「ReadyNAS 312」という上位バージョンもあり、そちらはIntel Atom 2.1GHzのdual coreです。
メモリも2GBと十分な性能ですが、実勢価格が4.5万円前後なのでちょっとお高いです。
10人前後の同時アクセスが頻繁にあるようであれば、「ReadyNAS 312」の方が良いと思います。

ReadyNASは、連携アプリが余り無く個人ユースで使うマルチメディアNASとしては少々物足りない感じです。
説明書が同封されず、オンラインで確認するしかありません。
マニュアルも初心者向けとは、言い難いですがインストールさえ出来れば何とか使えるそうです。


・QNAP(キューナップ)

2004年に出来た新しい会社ですが、もともと企業のOEMを多くやってきた部門としてスタートしていた事もあり技術力には定評があるようです。
特にハード開発能力が高いとのことです。

日本でもマニアックな方は知っているメーカーでしたが、2015年11月にQNAPジャパンという日本法人が立ちあがり、今後日本市場でもシェアを伸ばして行くと思われます。

QNAPは、Turbo NAS(ターボナス)というNAS製品を出しています。
設定などはブラウザにアイコンが表示される形式で、初心者にも優しい形です。
どの製品も同じOSのQTSというものを使いますので、1度使い方を覚えてしまえば、同社の他NASに乗り換え易いです。

2ベイモデルは「TS-231」がありますが、機能の割に性能面が若干低いのでメニュー画面がもたついたり、転送速度が遅いなどのレビューが散見されます。
「TS-231+」は、性能強化されていますので、複数人からの同時アクセスや設定メニュー画面でのもたつきは無いと思われます。

CPU: Annapurna Labs Alpine AL-212 dual-core 1.4GHz
メモリ: 1GB DDR3 RAM
最大ディスク容量: 12TB(6TB HDD使用時)
消費電力 動作時HDDスタンバイ時 (2TB HDD × 全スロット搭載時):16.01W
消費電力 HDDスタンバイ時(2TB HDD × 全スロット搭載時):9.03W
保証期間: 2年

実勢価格は「TS-231」が2.5万円前後で、「TS-231+」が3.5万円前後です。
性能を見比べると1万円差はちょっと高い気もしますが、長く使う事を考えれば「TS-231+」で良い気もします。

動画のトランスコード機能などマルチメディアNASとしても十分な性能があり、面白いのがHDMI端子が本体についている事。
直接テレビに繋いで4K動画の再生ができるようです。

専用スマホアプリも多いので、ホームサーバーとしても使い勝手は良さそうです。
この手のNASでは珍しくLANが2口搭載されていて、LANに障害が起きても安心です。
機能が物凄く多いのは良いのですが、その分設定が大変そうです。

こちらも他の海外製品同様に説明書は、セッティングガイドの紙1枚しか付いてきません。
オンラインマニュアルがありますが、正直初心者向けとは言い難いです。


・Synology(シノロジー)

2000年1月に、マイクロソフトからから独立した2名で、NAS向けソフトウェアを開発する企業としてスタートした会社だそうです。
2004年にNAS製品を発売して、ヨーロッパではそこそこのシェアを獲得している模様です。
NASのソフト開発から始まったメーカーなので、NAS関連アプリには定評があります。

Synologyは家庭用としてDiskStation(ディスクステーション)シリーズがあります。
「DS216se」が2万前後でありますが、シングルコアの800MHzで、メモリーも256MBなので、性能的に不安が残ります。

QNAPの「TS-231」と同程度の性能で見ると「DS215j」で、実勢価格2.4万前後です。

CPU: Marvel Armada 385 88F6820 デュアルコア1.0GHz
メモリ: 512 MB DDR3
最大ディスク容量: 16TB
消費電力 (アクセス):14.85W
消費電力 (HDD ハイバネーション):6.95W
保証期間: 2年

「TS-231+」の対抗製品は「DiskStation DS216play」で、実勢価格3.5万前後です。
こちらは、マルチメディアにも対応した構成です。

CPU: STM STiH412(DualCore 1.5GHz)
メモリ: 1GB DDR3
最大ディスク容量: 16TB
消費電力 (アクセス):15.08W
消費電力 (HDD ハイバネーション):6.83 W
保証期間: 2年

QNAPとSynologyを比較すると非常に似た性能と価格なので、競争をしているのが良く解ります。
QNAPよりSynologyの方が微妙に安いですが、性能面で劣っている訳では無いと思います。

NAS用アプリを開発してきた実績から、アプリの種類は他とは比べようもないほど充実しています。
QNAPと同じくブラウザにアイコン表示されるDSMというOSで設定などが行えます。
どちらが真似したのか判りませんが、OSのブラウザ画面がそっくりです。

説明書もQNAPと同じくペラ紙1枚のインストールガイドのみなので、使い方はオンラインで見る事になります。
QNAPとSynologyの構成が似すぎていて同じ会社かよ!とツッコミたくなります(笑)


・ASUSTOR(アサスター)

設立は2011年8月で、パソコンのマザーボードで有名なASUSが親会社です。
ちょっと面白いのが、ここのCEOは元々ASUSでサーバ部門リーダーやっていて、その後QNAP、Synology、Infrantを渡り歩き、ASUSTORのCEOになったようです。

ASUSTORにいる人員は、QNAPやSynologyやInfrantから抜けてきた人が多いとか・・・引き抜きやら何やら色々あっただろう事が想像できます。
CEOがどういった経緯でASUSに戻ったのかは判りませんが、ちょっとえげつない感じですね。

Synologyの「DS215j」の対抗機種が「AS1002T」あたりでしょうか。
実勢価格は、2万前後です。

CPU: Marvell 88F6820 ARMADA-385 1GHz (Dual-Core) 
メモリ: 512 MB
最大ディスク容量: 16 TB  (8 TB HDD X 2)
消費電力 (Operation):19.4W
消費電力 (Disk Hibernation):6.6W
保証期間: 3年

マルチメディア対応「DiskStation DS216play」の対抗機種が「AS3102T」のようで、メモリが多いです。
実勢価格は、3万前後です。

CPU: ntel Celeron 1.6GHz Dual-Core (burst up to 2.16GHz) 
メモリ: 2GB DDR3L
最大ディスク容量: 16 TB  (8 TB HDD X 2)
消費電力 (Operation):13.7W
消費電力 (Disk Hibernation):7.47W
消費電力  (Sleep Mode):0.69W
保証期間: 3年

マザーボードのASUSは長年の実績から信頼感がありますが、ASUSTORはまだまだ新参なので実績が少なく安心して購入が出来ません。

恐らく普通に問題なく使えるものに仕上げてきているとは思いますが、初心者は実績のあるメーカーのNASにした方が良いでしょう。
何かトラブルがあった時にGoogle先生に聞いても答えが出ないハードだと困ると思います。

ASUSTORのNASは、性能だけを見ればコストパフォーマンスは悪くないと思います。
問題は使っている人がまだまだ少ない事です。

ASUSTORが、マザーボードの圧倒的なシェアを持つASUSのようになれるかは解りません。
これからの会社なので期待しています。

他海外メーカーと同じくオンライン説明書は、親切ではありません。

どれを選ぶかは用途次第


NASを選ぶ際には、用途を考えねばなりません。

家族しかアクセスしないのであれば、CPUやメモリが少ないエントリーモデルでも問題ないでしょう。
同時接続人数が何十人というレベルであれば、ここで紹介したものより少し上のスペックのものが良いと思います。

映像をトランスコードしたいとか、4K画像を快適に観たいのなら、それに合ったパフォーマンスが必要でしょう。

大は小を兼ねますので、財布に余裕があれば上のランクのものを買うのが良いと思います。
どのメーカーも2年もしくは、それ以上の保証が付いていますので、4〜5年くらいは持つでしょう。

今後Windows10への移行もあると思います。
MacもOSのバージョンアップが度々あります。
そういったバージョンアップに素早く対応してくれるメーカーかどうかも見ておく必要があります。

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posted by ユージュー at 05:35 | Comment(0) | PC NAS導入編
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